キュートでモダーンなデザインは、さすがはトヨタと感じさせるところだ。『ヴィッツ』は多くのライバルモデルがひしめくコンパクトクラスのなかにあって、ますます魅力をアップさせている。
メーターは“お約束”のセンターメーター。1リッターではタコメーターはないが、1.3リッター、1.5リッターではタコメーター付き、そのメーターパネルもなかなかにモダーンな趣だ。
エンジンスタートはスマートキー方式を採用。もっているだけで、エンジンスイッチを押せばスタートするという、高級なものだ。また、アイドリングもなかなかに静かでいい。不思議とゴージャスな雰囲気を感じさせてくれ、コンパクトクラスのクルマとは思えない。
動力性能だが、1リッターではCVTで、0-400mを20秒台で走り抜く雰囲気。そして、1.3リッターでは、18秒台の実力だろう。いっぽう1.5リッターのRSは5速MTで、16秒台に入りそうな雰囲気で、これは抜群に速い。動力性能は低速からもトルクがあり、使いやすいし、しかも高速まで引っ張っても気持ちいいエンジンサウンドを聞かせてくれる。
電動パワステのナチュラルさも誉めたいし、操縦性もクセがない。乗り心地も快適性を重視した不満のない味付けになっている。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
津々見友彦|モータージャーナリスト
第1回日本GPに出場。日産、トヨタ、いすゞの元ワークスレーシングドライバーを経て、モータージャーナリストとして活躍。カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。その他にポルシェクラブドライビングスクールの校長も務める。