フォードジャパンが5日より日本市場に投入した新型『フォーカス』。98年の欧州デビュー以降、同市場で大ヒットとなったモデルの後継であるだけに、エンジン、シャーシともほぼオールブランニューで臨むという気合の入れようだ。
プラットフォームはフォードグループ各社が共有するCセグメント用のもの。平たく言えば、マツダのCセグメント『マツダ3』(日本名『アクセラ』)のものだ。サブフレームにマウントされた前後サスペンション、フロアパネル、エンジンなどは基本的に欧州仕様のマツダ3と同じ。ホイールベースも2640mmと、両モデル共通だ。価格は安全装備はじめ、装備に違いを考慮しても、アクセラに比べて数十万円単位でフォーカスのほうが高い。
それだけの価格差、ボディサイズを跳ね返すだけのプレゼンスを、フォーカスは持ち合わせているのだろうか。この点について、フォードサイドは悲観的であるどころか、自信いっぱいである。フォード・アジアパシフィックでフォーカスのチーフエンジニアを務めるイアン・コンスタンス氏は、新型フォーカスについて次のように語る。
「NVH(騒音・振動・突き上げ)は、フォーカスより大型のセダンと互角。車両の姿勢は常にフラットで、安定しています。インテリアは厳選された素材を最高レベルのクラフトマンシップで仕上げました。受動安全性もユーロNCAP5つ星と、ドライバーに安心感を与えます。フォーカスはCセグメントですが、品質、性能はひとクラス上なのです」。
旧型に比べ、はるかに大型化した新型フォーカスは、ユーザーの支持を集めることができるか。