『マーチ』系のプラットホームを採用しながら、大きな室内空間を持つクルマに仕上げられた。テールランプがルーフにまで回り込む特徴的なデザインを採用する点も魅力だ。
搭載エンジンはHR15DE型の1.5リッターのみの設定で、エクストロニックCVTと組み合わされる。日産の新世代自然吸気ツインカムらしく、軽快な吹き上がりと低速域でのトルク感がうまく両立されており、CVTとのマッチングも上々のレベル。
昨年発売された『ティーダ』よりも制御のスムーズさが増して一段と滑らかな走りを実現し、洗練度が進んだ印象を受けた。ただ、出足のよさを強調するためか、発進時に軽くアクセルを踏むだけで予想以上の動きを示し、やや唐突感を感じさせることがあった。このあたりはもう少し鈍感でもいい。
乗り心地のよさはなかなかのもので、操縦安定性を損なうことなく優れた乗り心地を確保している。足回りの印象も好感の持てるものだった。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★★☆
松下 宏| 自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。