エルグランドに追加された2.5リッターモデル。ライバルのアルファードやエリシオンを迎え撃つために導入されたこのモデルは販売の主流になるのだろうか。エルグランドを開発した、日産自動車商品企画本部 チーフプロダクトスペシャリストの庄ノ洋一さんに話を聞いた。
「エルグランドの販売台数の計画は2.5リッターモデルの導入により、プラス1000台の上積みを狙っています。当初は全体の3〜4割程度を3.5リッターが占めると考えておりますが、徐々に2.5リッターの比率が上がってくると予想しています。価格の面でもV6エンジンを搭載しながらも、ライバルとじゅうぶんに戦える価格に抑えています」とコメント。
エルグランド2.5リッターの価格は、標準グレードのVで283万5000円、ハイウェイスターでも315万円。さらに2.5リッターだけに用意される、セカンドシートがベンチシートになるレスオプションを選べば、さらに3万1500円安くなる。見た目でも3.5リッター車との差がないというのは魅力的だ。
ちなみにアルファードのベースグレードといえるAXが、278万2500円。まだエルグランドのほうが少々高いが、2.5リッターのV6と、5ATを搭載していることを考えれば、その価格差は、わずかなものといえるだろう。
初代エルグランド登場時にはライバル不在だったこのクラスに、アルファードやエリシオンといった強力なライバルが出現。小排気量のエンジンを持たないことで、販売台数競争の面では苦戦を強いられてきたエルグランドが、一気に形勢を逆転するチャンスが訪れた。