気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2004年5月28日付
●三菱自動車「ハブ」事件、虚偽報告で3人起訴、横浜区検、宇佐美前会長ら/悪質性考慮、異例の公判請求(読売・1、39面)
●三菱自動車、国内販売2割減、4月の実績、海外生産も不振(朝日・13面)
●ガソリン卸売価格、1リットル4円値上げ(毎日・2面)
●社説・またもリコール、生き残るにはもう隠すな(毎日・5面)
●三菱ふそう川崎野球部、都市対抗を辞退(毎日・28面)
●「奥田経団連」2期目スタート/社会保障制度の一体改革課題(産経・8面)
●小枝至・自工会会長、「三菱自動車の立ち直りに期待」(産経・11面)
●三菱自動車、新車種ブランド検討、ファンド代表、年内に事業再生計画(東京・9面)
●三菱ふそう、パリ国際ショー出展見合わせも(東京・9面)
●トヨタ、英3割増産、100億円追加投資、欧州生産1.5倍に(日経・11面)
●回転いす:2010年にも生き残る、日産・ゴーン社長(日経・11面)
●ダイムラー、三菱自動車の米生産委託、来年6月打ち切り(日経・11面)
ひとくちコメント
道路運送車両法違反(虚偽報告)の罪で、横浜地検が三菱ふそう前会長、宇佐美隆容疑者ら3人と法人の三菱自動車を、業務上過失致死傷罪で三菱自元部長の村川洋容疑者ら2人を起訴した。
虚偽報告は法改正前の事案で罰則は最高20万円までの罰金だけだが、地検は「会社の責任をユーザー側に転嫁し事故を続発させ、国民の生命身体に危険を及ぼし極めて悪質」として異例の公判請求をしたという。
きょうも読売、毎日が1面トップ、各紙が社会面などで大きく報じている。また、三菱問題を毎日と産経は社説に掲載、朝日は紙面審議会のテーマにも取り上げている。
一方、昨年の都市対抗で、優勝した三菱ふそう川崎と準決勝に進出した三菱自動車岡崎は相次ぐ不祥事による社会的影響を考慮、今年の都市対抗野球大会の予選を辞退することが濃厚となったという。大会を主催する毎日などが報じている。
経営再建に向けての措置と見られるが、サッカー好きのエクロート前社長が手放さなかった浦和レッズなどのスポーツ活動の支援も見直されることになろう。