『ゴルフ』の特別仕様「L」と「L Plus」を目の前にして、国産モデルによくありがちな、「特別なクルマ」である点を強調するところは皆無(グレードバッジすら装着されていない)。一見、何ら今までのゴルフと変わりない。そういったさり気なさがVWの狙いなのだろうか。
走りについても、この手のクラスのベンチマークとなる実直なフィーリングが感じられた。パフォーマンスに対して、妙にギミックが突出することなくじつに素直。毎日つき合うライフギアとしての心地よさを備え、いっぽうL Plusは適度にパワーがあるゆえに、スポーティな走りもこなしてくれる。
この内容で価格は、Lが219万円、L Plusは265万円と、ベースモデルよりも同等もしくは5万円の値下げだ。また、L PlusのみDVDナビゲーションシステムの設定モデルがあり、15万円高の280万円でラインアップしている。
余談だがネーミングのLはローマ数字で50を表し、VWの持ち味である、時を超えても色あせることのない価値観と、50周年記念というふたつの要素を持った意味深いネーミングになっている。