トヨタは26日、輸出するために保管していた新車700台あまりが、保管場所の近くにある東レ東海工場の事故によって損傷したとして、同社に対して損害賠償の請求を行うという考えを示した。
これは今月4日、愛知県東海市にある東レ東海工場で、同社の工場施設から硫酸を多量に含んだ霧状の煙が漏れ出し、周辺に拡散したというもの。東レはこの事実を把握しながらも、自治体などに通報したのは事故から2日後で、現状では事故を起こしたということをプレスリリースなどの手段で公表していない。
トヨタが輸出用車両を船積みまでの間、一時的に保管する場所はこの工場に隣接しており、今回の事故によって新車700台の塗装が剥げ落ちるなどの被害を受けた。硫酸だけに塗装だけではなく、外板自体が著しく劣化した可能性が高いため、被害を受けたクルマについては点検したのち、修理か廃車かを決めるという。被害規模は10億円を超えると見られている。
トヨタはこの事実を東レに通告し、東レも賠償を前向きに検討しているという。


 
          ![自動車業界の“夢と現実” 日産、今期2750億円営業赤字見通し、トヨタは42車種128万台リコール[新聞ウォッチ]](/imgs/sq_m_l1/2155061.jpg) 
           
           
           
           
          