Hyundai Motor Group(ヒョンデ)と東レグループは、ハイパフォーマンス車両や特殊用途モビリティを含む次世代モビリティ向けの先進素材を共同で開発すると発表した。
両社は、戦略的共同開発契約を締結し研究開発から生産・事業化に至るバリューチェーン全体での連携を強化する。
調印式は、韓国ソウルのHyundai Motor Group本社で開催され、同社のグローバル戦略オフィス本部長副社長のキム・フンス氏と東レ株式会社複合材料事業本部コンポジット部門長の寺田幹氏が出席した。キム氏は本契約について「昨年開始した戦略的協業の最初の具体的成果であり、パートナーシップの重要な節目となる」とコメント。研究開発から生産・事業化までの連携強化により、先進複合材料分野での市場対応力を高める意向を示した。
一方、東レの寺田氏は「Toray独自の炭素繊維技術を活用し、Hyundai Motor Groupと緊密に協力して革新的複合材料ソリューションを創出する」と述べ、グローバル市場での競争力強化を目指すとした。
両社は2024年4月に締結した戦略的協力契約をもとに、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などの高性能複合材料開発を進めてきた。今回の契約により、高性能車両や月面探査ローバー、ロボットなど特殊用途モビリティに適用する先進素材・部品開発を加速させる。
Hyundai Motor GroupはMaterials Research & Engineering Centerを軸に車両レベルでの設計や性能評価を担当し、東レグループは自社炭素繊維技術を駆使し中間素材や成形製品の開発・製造を主導する。韓国、オランダ、ドイツのグローバル拠点もこれに参画し、バリューチェーン全体で連携を深める。
東レは1926年創業の先進技術と素材分野のリーディングカンパニーで、繊維、樹脂、炭素繊維複合材料などの高付加価値製品を提供。世界306社の子会社・関連会社をもち約4万8000人の従業員がグローバルに事業を展開している。



