新型『レンジローバー』は先代よりプレミアム感が強調され、市場セグメントもやや上級に移行している。「オフロードにライバルはいません」と広報&3Dエクスペリエンス担当の森川修ディレクターは語る。これには2通りの意味がある。
レンジローバーは従来メルセデスベンツ『Gクラス』(ゲレンデワーゲン)、ジープ『グランドチェロキー』、トヨタ『ランドクルーザー100』などのオフローダーが競合相手だったが、新型ではメルセデスベンツ『Sクラス』やBMW『7シリーズ』などのオンロードサルーンをライバルにしているというのだ。
「サルーンに乗っていたユーザーが乗り換えてもびっくりしないような乗り心地になっています。オフロード性能よりオンロード性能の方が大きく進化しました」と森川ディレクター。マーケティング的には「高級サルーンが偶然に四輪駆動を装備したクルマ」であり、もはやオンロードユーザーがターゲットなのだ。
しかし森川ディレクターは「オフロード性能はもちろんフル機能です。他車と比べれば、どのクルマよりも優れています」と付け加えるのを忘れなかった。