来年、プレミアム・スモールカー市場で華やかな戦いが幕を切って落とす。BMWとメルセデスベンツが高級車メーカーとしてのルーツを断ち切り、アフォーダブルな小型車市場で角を突き合わせるのだ。
ドイツの2メーカーは、競争の厳しいセグメントに投入する新型車の開発の最終段階に入っており、その仕上げに忙しい。すでにアウディは『A3』を投入しており、ライバル相手にプレスティッジ感、質感で戦うことになる。
新型『ミニ』の発表が来年以降にずれこんだBMWは、現行E46型『3シリーズ』に追加する『コンパクト』の発表スケジュール前倒しに全力を注いでいる。ドイツ南部レーゲンスブルク工場はプレプロダンション車をすでに製造中で、9カ月以内にデリバリーが始まる予定だ。 このモデルと将来登場予定の『2シリーズ』(2004年発表予定の新型スモールBMW)とを混合しないように。3ドアのコンパクトはすべてのユーザー層にアピールすることが目標だ。スタイル、実用性、性能を融合、高次元で均衡させる。
この辺の事情はメルセデス・ベンツでも同じで、『Aクラス』が成功を収めているにもかかわらず、シュトゥットガルトでは新型『Cクラス』にスタイリッシュな3ドア仕様を追加して、小型車クラスでの存在感を増したいと考えている。