トヨタ自動車の豊田章男社長は、リコール問題に関する17日の記者会見で大量リコール発生の背景について「(基本理念であった)売れるものしか造らないということをトヨタは自ら破ってしまった。量の急拡大に対して人材育成に十分な時間がさけなかった」と指摘した。
トヨタ自動車は17日、東京本社で品質問題について記者会見を開いた。その席上、豊田章男社長は「トヨタ生産方式を自ら破ってしまった」と反省の弁を述べた。
強いトヨタ自動車を支えるのは、その実直さだ。米国内を中心とするアクセルトラブル、日本国内を中心とするブレーキの不具合、これらの世界で沸き上がるトヨタ車への懸念に対して、同社はいつもと同じように実直に対応してきたつもりだった。
国内の新型『プリウス』問題とは別に、米国内のトヨタ車では、アクセルが故障し加速するという事象が注目を集めている。
今年のシカゴモーターショーでは「2010トップ10ペット・セーフ・ヴィークル(ペットに安全な車両)」というユニークなアワードの発表もあった。
トヨタ自動車は2月17日、品質向上対策として各地域で顧客の声に耳を傾けるため、各地域の品質特別委員「チーフ・クオリティ・オフィサー」を新たに任命し、「グローバル品質特別委員会」を構成する。
新型トヨタ『プリウス』のブレーキの“空走感”を改善するリコール作業が9日の届出後から始まっている。豊田章男社長は17日の会見で、豊田氏自身も販売店を廻り、ユーザーに対して謝罪と改修作業協力のお礼を述べたことを明らかにした。
トヨタ自動車は17日、『SAI』(サイ)、レクサス『HS250h』のリコールについて、その準備が整ったとして、改修作業に乗り出した。豊田章男社長が同日の会見で発表した。
「皆様に大変なご迷惑とご心配をおかけしましたことを心からお詫び申し上げます」---トヨタ自動車が一連のリコール問題で、きょうの各紙朝刊にお詫びの全面広告を掲載した。
トヨタ自動車は17日夕、東京都文京区の東京本社ビルで、品質改善策についての記者会見を開催する。同社の情報開示姿勢についての批判が高まる中、この会見をスタートに、役員が出席する品質関連の会見を定期的に開催する検討も進めている。