ボッシュ、自社初の水素製造装置を稼働…出力2.5MWで1日1トン以上の水素を生産可能

ボッシュが自社初の水素製造装置を稼働
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ボッシュは、ドイツ・バンベルク工場で自社初となる水素製造装置の稼働を開始したと発表した。

【画像】ボッシュの自社初の水素製造装置

この装置には、同社が3月に正式発売したハイブリオンPEM電解スタック2基が搭載されている。

今回稼働した水素製造装置は出力2.5MWで、再生可能エネルギーを使用して水を水素と酸素に分解する。EU(欧州連合)の再生可能水素基準を満たしており、フル稼働時には1日1トン以上の水素を製造できる。これは、ボッシュの燃料電池パワーモジュールを搭載した40トンの電動トラックが1万4000km走行するのに十分な量だという。

水素製造装置の中核となるのは、バンベルクで製造された2基のボッシュ・ハイブリオン電解スタックだ。各スタックの定格出力は1.25MWで、水と電気から1時間あたり約23kgの水素を製造する。装置の建設はドイツのゴスラーに拠点を置くFEST社が担当した。

バンベルク工場では、水素の製造から利用まで一貫したシステムの実証も行っている。製造された水素は配管ネットワークを通じて「ライフタイムコンテナ」内の燃料電池パワーモジュールに供給され、耐久性テストが実施されている。燃料電池で発電された電力は再び電解装置に戻され、水素製造に使用される循環システムを構築している。

同工場にはハイブリオンPEM電解スタック専用の第2テストステーションも設置されており、顧客への納入前に実際の運転条件下での性能と効率を確認している。さらに高さ21mの水素タンクも設置され、最大50バールの圧力で水素を貯蔵できる。

2025年に入り、ボッシュは電解技術で最初のマイルストーンに到達している。春の市場投入に続き、IMI、キロス・ハイドロジェン・ソリューションズ、ノイマン・エッサー、ピエトロ・フィオレンティーニとその子会社ハイターなど、さまざまな顧客やパートナーへの納入を開始している。

《森脇稔》

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