一般ユーザーにはクルマを触らせない。それが「選ばれた人」のためのクルマであり、簡単に触れないからこそ、夢が広がるのだろうか。ランボルギーニのブースは、あたかも猛獣を檻に閉じこめたかのようなムードだ。
ロシアのラダは、去年のパリ・サロンではスポーツセダンのデザイン・スタディを披露したが、今回は市販モデルのみ。韓国勢がひしめくホール9にブースを構えた。
メッセ正面入り口にある巨大な円形ドーム館をまるごと使うメルセデスの展示は、ことしも圧巻だ。3階建てになったブースをエスカレーターと階段でつなぎ、どこからでもメインステージ上の新型『SL』を見ることができる。金のかけ方が半端ではないブースだ。
ラリーカー中心の展示になった三菱。かつて『HSR』シリーズでハイテクの夢を見せてくれたころに比べると、ブースはなんとなく寂しい。ダイムラー・クライスラー傘下になり、将来の商品展開に見直しがはいったのだろうか。東京モーターショーでは、もっと元気な三菱を見たい。
BMW館と同様、メッセ中庭に特設ブースを建てたミニ。すでに町中では走っているミニを見かけるが、BMWがリメイクした60年代のスーパースターにはドイツの人々もかなり注目している。水素エンジン搭載の実験モデルはBMWの水素カーといっしょに屋外展示されていた。
トヨタ・ブースと通路を隔てた小さなブースに、流線型のレトロなクルマが飾ってある。よく見ればモーガンで、なんとなくホッとする展示。このメーカーも健在である。
フィアット傘下のスポーツカー・メーカーはポルシェ同様に「思う存分クルマに触れる」ブース展開。フェラーリの隣、ランボルギーニの向かい側という、スーパーカー地帯での出品。