一言で言えば、密度の高くなった『トゥアレグ』である。もともと、トゥアレグが廉価版ポルシェ『カイエン』だったのだから、ティグアンは“ミニ・カイエン”でもあるわけだ。まあ、それにしても、ボディ・サイズは大き過ぎる。
あらためて見ても、すごいフロントマスク。派手になればなるほどプジョーファンも喜ぶという図式なので、これはこれでいいと思う。
シトロエンでなければ造れないクルマ、その一つが『C5』ではあるまいか? 全体としては『C6』のダウンサイジングとも受け取れるが、それもC6があればこその話で、C6もシトロエンでなければ造れないクルマなのだから、筋は通っている。
僕はこうしたミニ・バン的なクルマの評価はあまり得手ではない。それは自分の実生活にこうしたクルマを使うシチュエーションが存在しないからだ。だから、イメージや理屈としては理解できても、実際にはどうなのかが良く分からない。
セダンではないタイプのクルマを渇望する(!)このマーケットに、欧州からのコンパクトSUV、ついに登場! ……とはいうものの、これはあくまでも『トゥアレグ』を持つ彼ら(VW)にとってのスモール。その『ティグアン』は、たとえば全幅はしっかり1800mmを超えている。
アッパークラスのシトロエン、なおかつ例のハイドロ・サス搭載モデルということで、超ゆったりモードのクルージング車というイメージを持つと大いに裏切られる……というか、勝手に先入観などを持って試乗してはいけないと、ヒソカに反省。
プジョー『207』に「SW」が追加されたときに気づいたのだが、シリーズ中でSWはこういう位置づけにするというプジョーの狙いが見えてきた。そしてそれは、この『308SW』で、さらに巧みに適用され、SWとしてのIDがはっきりしたのではないか。
VW『トゥアレグ』に代表される輸入車SUV市場は、500万円以上というプレミアムな価格帯の車種が占めていたが、『ティグアン』のような、300万円台のコンパクトSUVは日本初上陸となる。
プレミアムという言葉からイメージするのは、高級ブランドのクルマたちだ。そんな前提からトヨタ『iQ』を評価すると「かなり違うゾ」ということになりかねない。でも、プレミアム=高級ではないハズ。
実は我が家の次期購入車の候補としてトヨタ『iQ』を考えている。現在、軽自動車を1台所有しているのだが、車庫が縦列駐車なので前に駐めるクルマの全長が限られてしまう。