フランス車ってつくづく挑発的だと思う。ミドルクラスで家族ターゲットのシトロエン『C4』。デザインはこんな丸っこくてオトナシイし、ダッシュボードは広くて車内はゆったり空間だし、座ればシートはしっとりふかふか。そうして油断をさせておきながら……。
ものすごく静かなクルマだ。機械じみた音のボリュームがたいへん小さい。特に後席。前の席との会話が驚くほど明瞭で話が弾む。空力をちゃんとやったのだ。風切り音もさることながら、フロア下からの音が殺されているのも利いている。
近年プレミアムブランドは、自社のブランドをより強調する方向で自社製品をデザインしてきたが、その急先鋒がアルファロメオだ。
トヨタ『プリウス』は新しい価値である“ハイブリッド×価格”で既存のヒエラルキー破壊を引き起こしかけているが、対して『ゴルフ』は古くからの価値である“走りの質×サイズ”でクラスレスを実現しようとしているのだと思う。
同じアルファの『8Cコンペティツィオーネ』のイメージを採り入れたスタイリングと、アルファロメオ誕生の地ミラノ、それにフィアットの本拠があるトリノから採った『MiTo』(ミト)というネーミング。
なんという品格、なんという存在感。こんな小さいくせに、ものすごいフェロモン噴出である。大胆なデザインが許されるのはイタリア車ならでは。フロントグリルのアルファ印の似合うことといったら尋常じゃないのだ。
燃費を意識したボディデザインにしようとすると、みんな同じカッコになる?
発表前のプロトタイプということで、限られたシーンでの試乗だったが、着実に成長している……、という感を深くしたのが新『プリウス』だった。
ココまで乗り心地が改善されると、他のメーカーが、パンクして空気圧がゼロになっても走行の継続が可能でスペアタイヤが不要になりスペース効率が向上するランフラットタイヤを、なぜ積極的に導入しないのか、かえって不思議な感じがする。
軽く、シンプルなハイブリッドシステムとバッテリーを備え、電気モーターはエンジンのアシスト役に徹しているところが吉と出ていて、自然な加速感覚とハンドリングが好ましい。