参院選は即日開票の結果、民主党の菅首相の設定した勝敗ラインの改選議席(54議席)を大きく下回り、大敗した。まるでオウンゴールのようなものでわずか10か月で民意が逆流した今回の参院選は、何とも後味の悪い結果だったようにも思える。
選挙期間中のある日、前田雄吉氏(50)は、著名なパーツメーカーの幹部を伴って、三重県鈴鹿を訪れていた。オートバイの聖地、レース関係者の多くが拠点とするその地を訪れ、オートバイ関係者の支援を求めるためだった。
10日夕方の東京・浅草、浅草寺の雷門前は、最後のお願いをする街宣車であふれていた。それも1党1台ではなく、演説をする横で、別の街宣車が場所待ちをする。終わるとすぐにその場を取ってかわるほどの賑わいだ。
第22回参議院選挙は、選挙区と比例区あわせて121の定数に対して、約440人が立候補した。
街頭演説で「投票用紙には××と候補者名をお書き下さい」と訴える声を聞いたことはないだろうか。衆議院選挙では「政党名を書いて」というのに、なぜ参議院選挙では、候補者名を訴えるのだろうか。
参議院選挙後に、新しい当選議員を待っているのは、今年7月に開館したばかりの参議院の新議員会館だ。
7月11日に投開票される参院選は、どうも政権与党の民主党が苦戦しているらしい。きょうの読売、朝日、毎日、日経の各紙が世論調査による選挙戦終盤の情勢を1面トップで報じている。
日本自動車工業会の志賀俊之会長は7日の記者会見で、参院選の争点となっている消費税率の引き上げについて「財政の健全化が非常に重要となっている。強い経済をつくるという観点からも(引き上げは)必要」との認識を示した。
「いずれにしても今週の日曜が投票日なので、支持率、獲得議席の予想に一喜一憂する段階ではなく、死力を尽くして頑張るということ」
菅総理が、参議院選前にあえて消費税率に言及したことでの波紋が政権を支える閣僚に緊張感を与えている。