幌をあけてたたずむ二台のクルマ。『MINIコンバーチブル』と、『ニュービートルカブリオレ』。たたんだ屋根を無骨に背負っちゃって、誤差ナシ製造技術を駆使する21世紀自動車産業のなかでは、妙に異質にみえる。
『ポロ』に7速DSG! なんて大盤振る舞いなVWなのだろう。俄然やる気むんむんでのぞんだ試乗会。そりゃ、悪いワケがない。なので今回は重箱のスミつつきである。
セダン不調といわれて久しい昨今、『マークX』の立ち位置は微妙だ。
「花屋さんやパン屋さんが、このクルマに乗っていたら可愛いよね」と、どうも自家用車としての現実味がうすい。フルモデルチェンジしてひとまわり大きくなり「これなら大量のパンが展示販売できる」と、喜んでいる場合でもあるまいに。
そこかしこに、ハイブリッドが出てきている昨今、ハイブリッドだけで点が取れるとは思いません。要は、クルマとしてどうよ?ってこと。そして私のなかでは、『プリウス』圧勝でした。
だって、プジョーですもの。だって、オープンですもの。これって鉄板の組み合わせ? プジョーのデザインの巧さといったら、ほんとに女ゴコロをがっちりつかんで離さない。
オシリの四灯ブレーキランプがなくなった時点で、『スカイライン』は終わった。いまあるのは名前だけつけた亡霊のようなもの。いや、アメリカ向けだからゴーストと呼ぶべきか。
ボルボに欠けていたのは、デザインのセクシーさだと思う。木を使った北欧家具はあんなに素敵なのに、鉄板をいじらせるとどうしてこうもヘタなのか。でも、『XC60』でそのあたりにも希望の光が見えてきたようだ。
中身は『ミラ』。だけど、鼻先とハンドル中央のダイハツマークをとるだけで、こんなにお洒落になってウケがいいとは、ダイハツにとって嬉しいのか悲しいのかよくわからない。
いまやユーザーの平均年齢が著しく高いセダンにおいて、トランクの広さは最重要課題だろう。