コンチネンタルは、微細なタイヤ摩耗粒子を検出するための新技術を開発したと発表した。
コンチネンタルは、革新的な技術と最先端の研究を通じてタイヤ摩耗の削減に取り組んでいる。その成果として、環境への影響が明確に低減されている。
ドイツ自動車連盟(ADAC)による160製品の最新分析によると、コンチネンタルのタイヤは競合他社の平均と比較して摩耗材料が11%少ないことが実証された。これは同社の技術と取り組みの有効性を示す明確な証拠となっている。
この進歩の主な推進力は集中的な研究開発だ。コンチネンタルはブラウンシュヴァイク工科大学と提携し、タイヤ摩耗を分析する革新的な手法を開発した。この手法では、駆動輪の後方に特別に適合させた真空装置を取り付け、高度な粒子センサーと組み合わせることで、車輪の後方や車両の他の地点で発生する微細な空気中の粒子まで検出できる。
この測定技術は、最近完了した研究プロジェクト「OLRAP(発生源におけるタイヤ摩耗粒子のオンライン分析と他の発生源との区別)」の一環として開発された。得られた知見はコンチネンタルのタイヤ開発に直接フィードバックされ、的を絞った改善を可能にしている。
ニーダーザクセン州科学文化省の資金提供を受けたOLRAPプロジェクトは、タイヤ摩耗の特性に関する貴重な知見を提供している。実際の走行条件用にコンチネンタルが設計した特別装備の試験車両が研究に使用された。車両には駆動輪の後方に専用の真空装置が取り付けられ、粒子が放出される際に収集できるようになっている。
これにより研究者は、粒子がタイヤ、路面、ブレーキのいずれから発生したかを特定できた。ブラウンシュヴァイク工科大学が開発した粒子測定機器は、車輪の直後を含む車両の様々な地点に設置され、詳細な時系列データを収集した。これらの測定値は、走行動態、路面状態、気象などの要因と相関付けられた。これは科学的に正確なタイヤ摩耗分析に向けた不可欠なステップだ。
新たに開発されたマルチサンプラー装置を使用することで、研究者は特定の走行イベントに関連するサンプルを収集できた。実験室では、コーナリング時と直進走行時に収集された粒子を比較した。
コンチネンタルは長年にわたりタイヤ摩耗に焦点を当てた研究プロジェクトに取り組んできた。同社はタイヤのライフサイクル全体における環境影響を研究するイニシアチブ「タイヤ産業プロジェクト(TIP)」の共同議長を務めている。また、ドイツ連邦研究省によるイニシアチブ「RAU(環境におけるタイヤ摩耗)」プロジェクトに参加した唯一のタイヤメーカーでもある。このプロジェクトでは、雨水排水溝の下で固形粒子の最大97%を捕捉できるろ過システムを開発した。
タイヤの主な機能は車両の力を伝達し、路面で十分なグリップを確保することだ。このグリップは摩擦によって達成されるため、タイヤと路面の両方に摩耗が生じることは避けられない。濡れた路面でのブレーキ性能など、安全上重要な機能を損なわないためには、ある程度のタイヤ摩耗は避けられない。
研究によると、運転スタイルや路面状態はタイヤ設計よりも最大3倍タイヤ摩耗に影響する。これらの要因はタイヤメーカーの制御範囲を大きく超えているが、タイヤ設計は違う。そしてそこにコンチネンタルは注力している。
例えば、「エココンタクト6」タイヤは、前世代と比較して1km当たりの摩耗が30%少なく、走行距離は20%長い。これは安全性や性能を犠牲にすることなく達成された、環境影響と効率における測定可能な改善、としている。



