コンチネンタル、タイヤ原料に米もみ殻灰を活用---持続可能な素材比率を40%以上へ

コンチネンタルは、籾殻の灰に由来するシリカの使用をタイヤ全体で増やしている。
  • コンチネンタルは、籾殻の灰に由来するシリカの使用をタイヤ全体で増やしている。
  • カーボンブラックはより持続可能なタイヤへの道において大きな可能性を秘めている
  • 持続可能な素材。 籾殻灰からのケイ酸塩

コンチネンタルは7月8日、タイヤ生産における持続可能素材の活用を拡大すると発表した。

2024年に平均26%だった再生可能・リサイクル素材の比率を、2025年には2~3ポイント向上させ、2030年までに40%以上に引き上げる目標を掲げている。

同社が特に注目しているのが、タイヤの主要充填材であるシリカとカーボンブラックの持続可能な調達だ。シリカについては、従来の石英砂に代わり、リゾット米生産の副産物の米もみ殻の灰から製造したものを採用している。この米もみ殻由来のシリカは、イタリアのソルベイなどが製造しており、従来の製造プロセスよりもエネルギー効率が高いという特徴がある。

カーボンブラックについては、3つの革新的なプロセスを導入している。第1に、原油の代わりに製紙業界の廃棄物のトール油などのバイオベース原料からの製造。第2に、廃タイヤから得られる熱分解油などのリサイクル原料の活用。第3に、廃タイヤから直接カーボンブラックを回収する効率的な熱分解プロセスの採用だ。


《森脇稔》

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