メルセデスベンツは、2023年のミュンヘンモーターショー(IAAモビリティ2023)で、人気の『Gクラス』に小型モデルを追加するとすでに発表していたのだが、ついにその実車をスクープ班のカメラが捉えた。
プロトタイプは、工場から出荷されたばかりで、まだナンバープレートも付いていない。関係者の情報によると“ベビーG”は、以前噂されていたような、従来モデルのプラットフォームを改良したスピンオフではない。専用に開発された全く新しいプラットフォームをベースにした小型オフロード車になるという。
メルセデスベンツは駆動システムについてまだ公式コメントを出していない。業界筋は当初、小型Gクラスは電気自動車のみと推測していたが、再検討されているという。
全高1900mm(74.8インチ)の『Vクラス』ミニバンの隣に停まっている小型Gクラスは、明らかに地面に近い位置に見え、『EQS SUV』の後ろに置かれたプロトタイプを見れば、小ささは際立っている。
メルセデスベンツ 小型Gクラス プロトタイプ小型Gクラスの大きさは、本家Gクラスの15%ほど小さくなるが、箱型であることは変わっていない。コンパクトな地上占有面積にもかかわらず、スタイリングは紛れもなくGクラス。垂直に上がったフロントガラス、ほぼ垂直な側面、そして角張ったルーフライン、すべてが整然と配置されている。
驚いたのは、プロトタイプに大型Gクラスと同様のリアスペアホイールが装備されていること。量産型でも採用されるか注目だ。
メルセデスベンツ 小型Gクラス プロトタイプ
最も重要なディテールのひとつはグリルで、完全に覆われていることから、プトタイプがEVだとわかる。これは、メルセデスベンツが小型GクラスをEVとしてデビューさせることを意味する。とはいえ、フルサイズのGクラス電気自動車が失敗に終わり、米国など主要市場でEVの普及率が鈍化していることを考えると、内燃機関、あるいはハイブリッドのオプションが検討されていることは間違いない。
小型Gクラスの発売は2027年と予想され、日本での発売も期待していいだろう。現在、ランドローバーも独自の“ミニ・ディフェンダー”を開発中だ。小型Gクラスとは異なりモノコックボディで、市場で小型Gクラスと激突する運命にありそうだ。










