電脳交通は11月17日、仙台中央タクシーが同社の連携システム「DSコネクト」を通じて、タクシーアプリ「S.RIDE」を導入したと発表した。
DSコネクトは、電脳交通のクラウド型配車システム「DS」と、配車アプリや交通関連サービスを連携させるシステムだ。タクシー事業者の業務効率化と収益機会の最大化を目的とし、配車チャネルの拡充と運用負荷の軽減を同時に実現する。
2025年9月より、全都道府県約600社約2万2000台のタクシー車両に導入されているDSと、11都府県で展開されているS.RIDEとのシステム連携が可能となった。
2023年1月からDSを導入している仙台中央タクシーは、DSコネクトによりS.RIDEアプリの接続を実現。これにより、電話による配車依頼とS.RIDEアプリからの依頼を、車載タブレット1台・同一画面で一元的に受注できるようになった。
仙台中央タクシーは1923年の創業以来、地域に密着した移動サービスを提供してきた。現在は約250名のスタッフが、タクシー・ハイヤー事業に加え、観光チャーターや貸切送迎、福祉・介護タクシーなど多彩なサービスを通じて、観光客から高齢の方まで幅広い利用者の移動を支えている。
近年、仙台市内では観光需要の増加や高齢化の進行により、タクシー利用の目的やシーンが多様化し、利用者が「必要なときにスムーズに呼べる」仕組みへの期待が高まっている。同時に、全国的には都市部を中心にスマホ配車アプリの利用が広がり、タクシー業界におけるDX推進や、効率的な配車体制の構築は避けて通れない課題となっている。
一方で、タクシー事業者が新たな配車アプリを導入する際には、車載タブレットの増設による乗務員の業務負担増加などが導入障壁となっている。
今回、仙台中央タクシーは、こうした課題を解決する仕組みとしてDSコネクトを活用。電話およびS.RIDEアプリからの配車依頼を、電脳交通が提供する車載タブレット1台・同一画面で一元管理できるようになり、乗務員の負担軽減と安全性の両立が可能になった。
電脳交通は今後も、DSコネクトを通じてタクシー事業者の業務負荷軽減と売上機会の最大化を支援し、地域交通の利便性向上に貢献していく。



