Ideinは、ジャパンモビリティショー2025にアイシンが展示するマルチモーダル対話AIエージェント「Saya」の技術協力を行ったと発表した。
AIエージェント「Saya」は、フル3DCGのキャラクター「Saya」を人のように自然に制御する機能に加え、画像AI、音声AI、大規模言語モデル(LLM)を統合したAI対話システム。アイシンを中心に、Ideinや複数の研究機関が共同で開発を進めており、Ideinは小型・高速化技術の面で開発協力を行っている。
ジャパンモビリティショー2025の会期中には、10年後の未来を体験できるプログラム「Tokyo Future Tour 2035(TFT)」のツアーナビゲーターをAIエージェント「Saya」が務める。TFT会場内の各コーナー4か所に設置され、カメラやマイクによる情報取得を通して、対話の流れから来場者の意図を的確に把握し、リアルタイムで共感的なコミュニケーションを実現する。
今回の展示では、来場者がAIエージェント「Saya」との対話の中で、未来のモビリティに関するアイデアを語ることにより、そのイメージを画像生成AIでリアルタイムに描き出す。この対話を支える基盤において、生成AIを用いて音声認識の結果を文脈に応じて自動で修正し、より正確な意思疎通を可能にした。
例えば「バイク」を「ハイク(俳句)」と誤認識した場合でも、対話の流れから文脈を予測し、正しい意味へ自動修正される。その結果、応答速度にほぼ影響を与えることなく、意図を汲み取った対話と画像生成が可能になる。
さらに、AIエージェント「Saya」に搭載されたAIカメラが、来場者の顔の特徴をデバイス上で瞬時に認識する。展示体験者の交代を即座に判定して対話シナリオをリセットすることで、次の体験者を待たせることなく、パーソナルな対話体験をスムーズに開始することが可能である。これにより、混雑環境下でも完全無人のAI対話サービスの提供を実現している。




