良い音で楽しむための“鉄板3アプローチ”を公開![車内エンタメ最新事情]

市販「AV一体型ナビ」が装着されたインテリア(アルパイン・ビッグX)。
  • 市販「AV一体型ナビ」が装着されたインテリア(アルパイン・ビッグX)。
  • リーズナブルな市販スピーカーの一例(カロッツェリア・TS-C1740S)。
  • リーズナブルな「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(ゴールドホルン・DSPA406)。

当連載では、車内で音楽や映像系コンテンツを便利で快適に楽しむための、システム構築術や注目アイテムを紹介してきた。今回はその最終回として、“良い音”を得るためのポイントを説明していく。どうせなら音は良い方が楽しい。さて、そのコツとは……。

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◆音を良くしたいと思ったら、「スピーカー交換」を検討すベシ!

早速、本題に入ろう。せっかく便利で快適な車内エンタメ環境を構築できても、音がイマイチだと残念だ。では、音を良くするにはどうすればいいのかというと……。

お薦めの方法は3つある「スピーカー交換」、「パワーアンプ内蔵DSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)の追加」、「オーディオプレーヤーの変更」、これらだ。

それぞれが効果的である理由と、コストのかかりにくいやり方を紹介していこう。まずは、スピーカー交換について。

これが効果的である理由はズバリ、「純正」スピーカーに多くを期待できないからだ。純正スピーカーには、走行性能や安全性能に直接関係しないがゆえに潤沢にコストが注がれてはおらず、その性能はそれなりだ。

対して市販品は、エントリー機であってもしっかりコストをかけて作られている。なのでそれを市販品に換装すれば、確実に音が変わる。

リーズナブルな市販スピーカーの一例(カロッツェリア・TS-C1740S)。リーズナブルな市販スピーカーの一例(カロッツェリア・TS-C1740S)。

◆スピーカーを換えるなら、初級機から1グレード、もしくは2グレード上のモデルが狙い目!

ましてやそこから1グレードないし2グレード上のモデルを選択すれば、純正スピーカーとは見違えるサウンドを手にできる。価格でいうと、3万円台から6万円台くらいのモデルが狙い目だ。このくらいのプライスであれば、負担はそれほど大きくないと思うのだが、いかがだろうか。

続いてはパワーアンプ内蔵DSPを追加することの利点を説明していく。これを導入すると音が良くなるのは、高度なサウンドチューニング機能をシステムに付与できるからだ。

というのも、車室内は音響的なコンディションが良くない。しかし高度なチューニング機能をシステムに付与できれば、不利要因への対処が可能となる。

不利要因はいくつかあるが、分かりやすいところでは「リスニングポジションが左右のどちらかに片寄ること」、これが代表的なものとなる。

これが良くない原因であるメカニズムは以下のとおりだ。「ステレオ」とは、音楽を左右のチャンネル(ch)に分けて録音し、それを左右のスピーカーで再生することで演奏を立体的に再現しようとするものだ。

リーズナブルな「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(ゴールドホルン・DSPA406)。リーズナブルな「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(ゴールドホルン・DSPA406)。

◆パワーアンプ内蔵DSPを使えば、音楽の立体的な再現が可能に!

しかしリスニングポジションが左右のどちらかに片寄ると、左右のチャンネルの音をバランスよく聴けなくなり、結果ステレオの仕組みが成り立たなくなる。

でもパワーアンプ内蔵DSPに搭載されている「タイムアライメント」という機能を使うと、擬似的にリスニングポジションを変更できる。左右のスピーカーから等距離の場所にいるかのような状況をつくり出せるのだ。

ちなみにパワーアンプ内蔵DSPの中には、リーズナブルでありながらも必要十分な性能が確保されたモデルがいくつかある。それらなら、製品代は5万~6万円台だ。

そして、それにスマホやDAPをダイレクトに繋ぐと、プレーヤーの高性能化も果たせる。今やスマホが車内でもミュージックプレイヤーとして活躍しているが、純正「メインユニット」経由で再生していると、純正メインユニットの性能に足を引っ張られる。しかしパワーアンプ内蔵DSPへとダイレクト接続すれば、純正メインユニットの影響を切り離せる。これも音に効く効果がある。

なお、スピーカーを換えるにしてもパワーアンプ内蔵DSPを導入するにしても、専門店にて実行すると得られる利点が大きくなる。知識と技術が必要だからだ。

さて、当連載はいかがだっただろうか。各回の記事を参考にして、より便利で快適で音の良い車内エンタメ環境の整備にトライしていただきたい。

《太田祥三》

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