ドライブ時間は、音楽や動画などのエンターテインメントコンテンツを満喫する時間ともなる。当連載では、その時間をさらに充実させるためのコツやおすすめの機材を紹介している。今回は前回に引き続き、「クルマWi-Fi」の構築法を解説していく。
◆“クルマWi-Fi”の1stチョイスは、スマホの通信量無制限契約。その次に来るのは…
最初に、ざっくりと前回の内容をおさらいしておこう。今やクルマの中では、音楽や映像系コンテンツにしろストリーミングサービスで楽しまれることが増えている。さらにはタブレットやゲームといったネットと繫がる必要のある機器が持ち込まれることも多くなっている。ゆえに、車内でも快適にネットと繋がれるように環境を整備する必要性が高まっている。
なお、愛用のスマホが通信量無制限契約になっていれば話しが早い。しかしそうではない場合には、何らかの機器の導入が必要となる。ちなみに「メインユニット」の中には一部、Wi-Fiスポットになる機能を搭載した機種もあるので、前回はそれらを紹介したのだが、メインユニットを交換できない、または交換してもそのタイミングではない場合には、別の選択肢に目を向けよう。
ところで家庭用のモバイルWi-Fiルーターを車内に持ち込むのは、避けた方が賢明だ。電源が家庭用だと車内では使いづらく、さらに車内環境での正常な作動が担保されない場合も多い。

◆クルマ用Wi-Fiの先駆けは、カロッツェリアの車載用Wi-Fiルーター!
しかしながら、車内での使用が想定されているモバイルWi-Fiルーターもある。その中での注目機種を紹介していく。
まず1つ目は、カロッツェリアの『DCT-WR200D』(価格:オープン、実勢価格:2万2800円前後、以下の価格はすべて税込み、実勢価格は編集部調べ)だ。
当機はドコモが提供するクルマ用のネットワークサービス、『docomo in Car Connect』が使えるようになるアイテムだ。なので、車外では使用できないが、だからこそランニングコストがかかりにくい。料金プランは3タイプ(1日プラン、30日プラン、365日プラン)あり、それぞれの価格は日数の短いものから順に、550円、1650円、1万3200円となっている。
このように、各プランごとに日数の制限はあるものの、通信量の制限はない。そのため、通信量を気にせず使いたい向きには、当機は候補になるだろう。ただ、『DCT-WR200D』は停車中の使用に制限がかかる。走行前、走行後ともにWi-Fiが使えるのは2時間まで(エンジンオン)であることを頭に入れておきたい。

◆車載専用品ならではの使いやすさを取るか、汎用性を重んじるか…
そして2つ目は、慶洋エンジニアリングの『AN-S092』(価格:オープン、実勢価格:1万2900円前後)だ。当機は車内での使用も想定して設計されており、高温にも強い。さらに、当機の場合はクルマ以外でも使用可能だ。なお、電源はUSBから供給できる。
車外でも使えるだけに、停車中でも制限なく使用が可能だ。また、SIMフリー仕様なので、用途や予算に応じて好みのSIM会社やプランを選べる。
加えてもう一つは、カシムラの『AM-WF001/AM-WF002』(Amazon限定販売、販売価格:1万9980円/1万3980円)だ。当品も車内環境で安心して使える設計で、かつ、届いてすぐに使える点も利点だ。『AM-WF001』には150GB(365日以内)が、『AM-WF002』には10GB(30日以内)が付属している。そして使い切ったり期限が過ぎたりしたら、好きな量のギガを買い足せる。
今回は以上だ。次回も車内エンタメの最新事情解説を続行する。お楽しみに。