シンプルシステムで高音質化を狙った仁司さんのMINI『クーパーS』。フロント2ウェイをカーナビの内蔵アンプでドライブするシステムで艶やかなサウンドを描き出した。北海道のZEPTでインストールを実施し、純正イメージを崩さない取り付けを完成させた。
◆シンプルシステムを基本として
高度な取り付けで高音質化も狙う


シンプルなシステムで好みのサウンドを再現することを目指した仁司さんのMINI クーパーS。カーナビの内蔵アンプを使ってフロント2ウェイのスピーカーをドライブする、ある意味ミニマムなシステム構築とした。
フロントスピーカーに選んだのはフラックスブランドの2ウェイ。セレクトの理由は「内蔵アンプでしっかり鳴る」こと、またオーナーが以前に体験したフラックスの音を気に入っていたことも大きな要因となった。
ツイーターにはフラックスHT28Rをチョイス。印象的なグリルを備えたモデルであり、取り付けた際の映えも期待できるユニットだ。そこでインストールはAピラーを加工して最適なロケーションを実現した。同時にデザイン的にも美しく、車内をオーディオイメージで盛り上げる役目も担っている。
◆ドアはシンプル構造でのアウター化を実施
16.5cm化することで中低域のクオリティアップ


ミッドバスにはフラックス FLUX T160R2を用いる。ミニは純正ではドアの中程に10cmスピーカーを備える構造だが、オーナーはこの純正サウンドに満足できなかったのが、そもそものシステムアップの始まりだった。そこでオーナー自身の経験値もあり、同時に内蔵アンプでも十分に鳴るユニットとしてフラックスをチョイスすることにした。
ミッドバスはドアを加工してアウターバッフル化されている。MINI のドア形状は下部前方に比較的フラットなパネル面があることから、そこを活用してスピーカーを取り付けることにした。大げさな造形などは施さず、シンプルに振動板を露出させるアウター構造で中低域の鮮度感をアップさせている。保護のために他社製のグリルを使って美しく収めているのもアイデアだ。
ミッドバスを16.5cmサイズに置き換えることで、中域・中低域のサウンドはしっかりと余裕を持った音へと進化している。フロントの充実度に大きな役割を果たすスピーカーになった。
◆音楽再生に加え動画再生時のサウンドまでが上質に
思わぬ副産物もあって満足度の高いシステムとなる


ヘッドユニットには高機能なカーナビであるカロッッェリアのサイバーナビ AVIC-C901-Mを用いる。カーナビ内蔵のパワーアンプでフラックスの2ウェイスピーカーをドライブするシステムとしたのも、「シンプルな作りで純正感がある」ことを目指したオーナーならではのシステム&インストールとなった。2ウェイのコントロールもサイバーナビが担い、システム構成は非常にシンプルだ。
こうして完成したMINI クーパーSは、オーナー曰く「2ウェイでありながら艶やかな音色が出ているところが気に入っています」とのコメントがあるとおり、満足度の高い仕上がりとなった。
現在、MINI はプライベートカーとしてフルに活躍している。ドライブシーンでは常に高音質のカーオーディオがお供となっている。またサウンド向上では想像以上の効果もあったという。音楽再生での高音質化はもちろんメインだが、YouTubeなどの動画再生時にも「ドラマやアニメの音まで高音質になったことには驚きました」とコメントしている。当初はそれほど期待していなかった動画再生時の音質向上も、はっきりと体感できたようだ。
シンプルなシステムで狙ったサウンドを手に入れた仁司さん。高音質化によってドライブの楽しさもさらにアップし、大好きなJ-POPを存分に楽しむ充実のカーライフを送っている。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請け負う。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。