ホンダは10月15日、自転車を電動アシスト化・コネクテッド化するサービス「SmaChari(スマチャリ)」の新たな取り組みとして、電動アシストユニットとソフトをパッケージ化し、自転車部品卸事業者に販売する「SmaChari Kit」のライセンス事業を開始した。
SmaChari Kitの販売については、総合自転車メーカーであるホダカ株式会社がホンダとのライセンス契約に基づき、自転車メーカーや自転車販売店向けに開始。SmaChari Kitを搭載した完成車は、2026年1月以降、全国の自転車販売店などの取り扱い店舗から順次発売される予定である。
SmaChariは、スマートフォンアプリと自転車に取り付ける電動アシストユニットで構成され、日本初となる、個々の取り付け車両のタイプに合わせて法規に準拠するアシスト出力を算出、適用させる出力制御技術により、さまざまなタイプの自転車を電動アシスト化・コネクテッド化することが可能なサービスだ。
ユーザーは、スマートフォンアプリを通じて、電動アシストシステムの起動や個人に合わせたアシスト出力の最適化、速度など走行状態やバッテリー残量の表示、故障の検知、走行データ管理、位置情報の共有、所有者情報の管理、急発進の抑制や急ブレーキが多い地点での注意喚起など、コネクテッド機能を活用したさまざまな機能・情報を利用できる。

従来の販売形態では、SmaChari搭載モデルの開発・販売にあたり、ホンダとライセンス契約を締結した自転車販売会社と、完成車ごとに共同開発を行っていた。今回、SmaChariの導入に必要な電動アシストユニットとソフトウェアをパッケージ化し、SmaChari Kitとしてライセンス販売することで、より多くの販売店での取り扱いが可能になる。
また、各取り扱い店舗がSmaChari Kitを使ってスポーツバイク、シティバイク、小径車(ミニベロ)など、幅広いタイプや価格帯のSmaChari搭載完成車を提供でき、選択の幅が広がる。これらにより、より多くの顧客にSmaChariを利用いただくことが可能になる。
SmaChariは、ホンダの新事業創出プログラム「IGNITION(イグニッション)」から生まれたサービス。自転車で通学する高校生の体力的負担や交通事故への不安など、学生の通学にまつわる課題を解決し、より快適な通学環境と移動の喜びを提供することを目指して開発された。