ヒョンデ傘下のキアは、日本導入予定の新型EV『PV5』をベースしたコンセプトカーを、「ソウルモビリティショー2025」で初公開した。
このコンセプトカーは、家電大手LGエレクトロニクスとの間で締結された次世代モビリティ空間の実現に向けた提携によって誕生した。
この提携は、キアのPBV技術とLGのAIソリューション技術を融合させ、ユーザーのライフスタイルや仕事のニーズに合わせたカスタマイズ可能な空間体験を提供することを目指している。車両を個人のオフィスやスタジオ、ラウンジなどに変換することが可能となる。

発表された2つのコンセプトカーは、『PV5 Spielraum Studio』と『PV5 Spielraum Glow』だ。Spielraumとはドイツ語で「遊び場」を意味し、柔軟なモビリティ環境のコンセプトを反映している。
Spielraum Studioは、頻繁に移動する個人事業主向けのワークスペースと収納機能を備えたモデルだ。LGのAI家電製品が搭載されており、ユーザーのスケジュールに合わせて最適な設定を提案する。
一方、Spielraum Glowは、増加するオートキャンプ需要に応えるモデルで、冷蔵庫やオーブン、ワインセラーなどを搭載し、屋外レジャーをサポートする。各家電にはMoodUPパネルが採用され、ユーザーの好みに応じて色を変更できる。

両社は2026年後半の市場投入を目指して協力を進めている。キア韓国事業部門のウォン・ジョンジョン副社長は、「自動車と家電を組み合わせたモビリティ空間ソリューションを提供することで、顧客のライフスタイルに変革をもたらしたい」と述べ、PBVの核心的価値を前進させる取り組みであることを強調している。