2024年春闘スタート…ホンダ労組賃上げ2万円、一時金最高の7.1カ月要求[新聞ウォッチ]

ホンダ CBR250RR(東京オートサロン2024)
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大手企業を中心とする経営側と労働組合の代表者らが賃上げなどについて意見を交わす、経団連主催の労使フォーラムが開かれ、2024年春闘が事実上スタートした。

◆労使がともに賃上げを唱える異例

きょうの各紙にも、毎日が1面トップで「賃上げ『昨年以上』一致、労使代表 春闘スタート」などと報じたほか、朝日も1面に「春闘 労使が賃上げ一致、連合『5%以上目標』」との見出しで、「物価が下がり続けるデフレを脱却して、賃金や物価が安定して上がる社会に向け、労使がともに賃上げを唱える異例の春闘が事実上始まった』などと取り上げている。

それによると、フォーラムの冒頭、十倉雅和・経団連会長はビデオメッセージで、「昨年以上の熱量と決意をもって、物価上昇に負けない賃金引き上げを目指すことが経団連、企業の社会的責務だ」と強調。

◆中小企業への波及も鍵

連合の芳野友子会長も「経済も賃金も物価も安定的に上昇するステージへの転換を図る正念場だ」と言及。今春闘の方針で、定期昇給分を含めた賃上げ目標を「5%以上」に設定し、23年の「5%程度」から引き上げたという。

ただ、賃金と物価の好循環を実現するには、「雇用の約7割を占める中小企業への波及も鍵になる」(毎日)。「今年は上げ幅だけでなく、中小企業でも広く賃上げが実現できるかどうかが焦点になる」(朝日)などとも伝えている。

◆若手の人材が集まらない

こうした中、ホンダの労働組合である本田技研労働組合が、2024年春闘で、基本給を底上げするベースアップ(ベア)を月額1万3500円、定期昇給を合わせた総額で月2万円の賃上げを求める執行部案を固めたという。読売や日経などが報じているが「好業績を踏まえて前年要求(ベア1万2500円)に1000円上積みし、過去最高だった1992年(ベア1万6500円)以来、32年ぶりの高い水準となる」という。

年間一時金(ボーナス)も過去最高の月給の7.1か月分を要求。これまでの最高額は2006年の6.7か月分だったそうだが、ベアも一時金も高い目標を掲げるのは、技術系を中心に若手の人材がなかなか集まらないという特有の“お家の事情”もあるようだ。

2024年1月25日付

●大雪、高速で立往生、関ヶ原(読売・1面)

●ダイハツ、設計時検証不十分か、リコール業績悪化避けられず(読売・8面)

●ホンダ労組、ベア1万3500円(読売・9面)

●春闘労使が賃上げ一致、連合「5%以上目標」(朝日・6面)

●損保ジャパン旧弊抜けず、際立つ「トップライン」執着、ビッグモーター不正でトップ辞任(毎日・7面)

●ダイハツ32万台リコール、2車種認証不正調査で発覚、ドア不具合恐れ(毎日・19面)

●東海道新幹線、自由席回数券12月終了(東京・6面)

●「大阪F1誘致」狙いは、維新、万博批判で焦り?「求心力のため」(東京・20面

●ニデック、純利益下方修正、今期1350億円、中国市場の競争激化(日経・2面)

●Opinion、ホンダの計画、ホンダの夢(日経・6面)

●アップルカー発売延期、米報道、28年以降に「レベル4」断念(日経・13面)

●トヨタの東北2工場、きょう再開(日経・13面)

《福田俊之》

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