ホンダブースが東京オートサロン2024に展示していたコンセプトカーは『シビックRS 6MT』だけではない。『WR-Vフィールドコンセプト』は、アウトドアユースを意識したドレスアップコンセプトカーだ。
大きく手を加えたわけではないが、標準タイプよりアクティブなイメージにしあがっている。ルーフキャリアがアウトドアユースであることを主張しており、ブラックアウトしたフロントグリルやボディ下部をとりまくプロテクター(ガーニッシュ)が全体を引き締めている。ベース車もマットブラックの樹脂製プロテクターがフェンダーやドアトリムにあしらわれているが、フィールドコンセプトはグリル、フロント下部、両サイドのサイドシル、リアバンパー下部につやアリのガーニッシュが追加される。
フロントグリルはオリジナルからデザインも変更され、グリル上部には3連のLEDランプが装着されている。純正オプションのフォグランプと同色コーディネートされたライティングがかっこいい。
個人的に注目したのはタイヤとホイールだ。タイヤはオープンカントリーのマッドアンドスノー(M+S)タイプ。大き目のブロックが泥濘や新雪にも対応してくれそうだ。サイズは195/60-R15。ベース車の純正サイズより一回りちいさくなっているが、低ミュー、グラベルでは一般的なチューニングだ。未舗装路を走るラリー車として三菱『ランサー』やスバル『インプレッサ』など2リットルクラスの車両があるが、競技車両のタイヤサイズは15インチからせいぜい16インチだ。
市販の予定はいまのところないが、このドレスアップを手掛けたのはホンダアクセスだという。ルーフキャリアは市販品で、ディーラーオプションで設定のあるもの。
フロントグリルの3連ライトの色、インチダウンのタイヤなど法規的な調整が必要かもしれないが、ホンダアクセスが手掛けているということは、市販化が期待できる。コンセプトカーなので、細部はさらに調整かもしれない。ブラッシュアップして、オフロードWR-Vもよいのではないだろうか。