いつもの電車をこんな角度で…東京メトロ車両基地で見学ツアー

東京メトロ綾瀬工場岩倉高校探訪ツアー:東京メトロ17000系
  • 東京メトロ綾瀬工場岩倉高校探訪ツアー:東京メトロ17000系
  • 東京メトロ綾瀬工場岩倉高校探訪ツアー
  • 東京メトロ綾瀬工場岩倉高校探訪ツアー
  • 東京メトロ綾瀬工場岩倉高校探訪ツアー
  • 東京メトロ綾瀬工場岩倉高校探訪ツアー
  • 東京メトロ綾瀬工場岩倉高校探訪ツアー
  • 東京メトロ10000系
  • 東京メトロ綾瀬工場岩倉高校探訪ツアー

関東地方が梅雨明けして最初の日曜日、東京地方は晴天、気温が上昇した。そんな中、東京地下鉄(東京メトロ)の車両基地で親子見学ツアーが実施され、いつも乗る電車をいつもは見られない距離と角度から楽しんだ。

東京メトロ・はとバス・岩倉高等学校は共同で、東京の都市内観光「City Tourism」を楽しむ夏休み親子企画「東京メトロ綾瀬工場岩倉高校探訪ツアー」を企画、7月23日に開催した。

◆鉄道学校の岩倉高校生徒が案内

ツアーは小学生とその保護者を対象に、日本初の鉄道学校として知られる岩倉高校の生徒の案内のもと、東京メトロの綾瀬工場(東京都足立区)と岩倉高校(東京都台東区)をはとバスで巡るツアーだ。2グループに分かれ、1組2名40組80名が参加した。東京メトロが主催、はとバスが共催、岩倉高校が協力。

綾瀬工場は東京メトロ千代田線の終点、北綾瀬駅の先にある。車両管理所、検車区と合わせて綾瀬車両基地を構成しており、全体では広大な敷地を持つが、北綾瀬駅北口から通用口までは徒歩10分ぐらいの距離だ。綾瀬工場は「工場」といっても車両を製造しているのではなく、運用中の車両を整備・修理する工場だ。電車が営業運転の後に引き上げるいわゆる「車庫」としては千代田線の車庫になるが、整備や検査ではほかに有楽町線、副都心線、南北線などの車両も入線する。

ツアーの内容は、綾瀬工場の見学やツアーオリジナルのヘッドマークをつけた車両の前での記念撮影、さらに岩倉高校の運転シミュレーターを体験するなど、鉄道が大好きな子どもが存分に楽しめるツアーだ。取材班が同行したツアーは午前に綾瀬工場、午後に岩倉高校を訪れるグループ(もう1グループは逆コース)。

◆再新型を間近に、オリジナルヘッドマークも

綾瀬工場ではまず工場のピットで、点検中の10000系と17000系(いずれも有楽町線・副都心線)車両を見学。新型の17000系は初めて検査入場しているタイミングだった。横では、岩倉高校の生徒がデザインした今回のツアーのためのオリジナルヘッドマークととも、17000系先頭車両の前で記念撮影。

次に、台車が抜かれた車体がずらっと並ぶ整備工場へ移動。訪問時には9000系(南北線)が入線していた。先頭車両には岩倉高校の生徒がデザインしたヘッドマークが取り付けられ、ツアー参加者は子ども用制服を着て前に立ち、ここでも記念撮影。なお10000系と17000系など最近の東京メトロ先頭車両には、ヘッドマークを取り付ける手すりや金具がない。

東京メトロ綾瀬工場岩倉高校探訪ツアー東京メトロ綾瀬工場岩倉高校探訪ツアー

◆千代田線車両オンパレード

さらに綾瀬車両基地の留置線に停まっている電車や入出庫する電車を撮影。千代田線主力の16000系はもちろん、相互直通乗り入れしている小田急やJRの車両、千代田線の末端、綾瀬~北綾瀬間で現在運用されている元東西線の05系も見ることができた。炎天下、暑さにもかかわらず参加者は大喜び。今回のような見学ツアーでは、参加者はヘルメットをかぶることが多いが、この時期は熱中症の方が危ないだろうとのことで、直前に各自帽子を着用することになった。

そして冷房の効いた室内で質疑応答。参加者から「10000系の塗装でゴールドの帯の有無の意味は?」「電車の総数は?」「社員の人数は?」と、説明にあたる東京メトロ社員がタジタジの質問も出て、うまく答えられて拍手が起きる展開も。

その後ツアー参加者はとバスに乗り込み、岩倉高校へ移動する。岩倉高校では昼食に生徒デザインのオリジナル掛け紙の弁当が提供された。昼食後は生徒が校内を案内し、参加者は運転シュミレーターを体験したり、鉄道模型を見学した。

東京メトロ綾瀬工場岩倉高校探訪ツアー東京メトロ綾瀬工場岩倉高校探訪ツアー

◆それぞれ“濃い”企画を準備中

東京メトロでは昨2022年の夏にも岩倉高校と共同で、千住検車区見学ツアーを実施した。これが好評だったため今回の実施となった。また移動の便を考えて今回からははとバスとの共催となった。

東京メトロCX・マーケティング部の板倉良和課長は、工場見学の終了後に「喜んでいただいたようでよかった」と総括。今後は、今回のような親子向け、鉄道マニア向け、というようにテーマを絞って、それぞれより楽しめる企画を実施するという。

今回のツアー参加募集は事前の告知なし、7月6日14時00分から先着順で受け付け、22時ごろには満員になったという。旅行代金は1組1万3000円(消費税込)。これまでの同様の企画での予約実績から、とくに事前の告知は不要と判断したようだ。次回のツアー参加募集で発表されているものはないが、東京メトロの公式サイトをこまめにチェックした方が良さそうだ。

《高木啓》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集