【メルセデスベンツEQS SUV】選択肢を広く持たせ最上級にポジショニング…商品企画担当 インタビュー

メルセデスベンツ EQS SUV
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  • メルセデス・ベンツ日本営業企画部商品企画1課の中村昂平さん
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メルセデス・ベンツ日本は、メルセデスベンツの電気自動車ブランドEQのフラッグシップSUV、『EQS SUV』を発売。早速商品企画担当者にポジショニングや導入のポイントなどについて話を聞いた。

メルセデス・ベンツ日本営業企画部商品企画1課の中村昂平さんメルセデス・ベンツ日本営業企画部商品企画1課の中村昂平さん

◆EQSセダンをSUVに

---:今回導入されたEQS SUVのポジショニングを伺いたいのですが、このクルマはEQブランドの中ではどういう立ち位置になりますか。

メルセデス・ベンツ日本営業企画部商品企画1課の中村昂平さん(以下敬称略):最上級のラグジュアリーSUVというポジショニングです。昨年発売した『EQSセダン』がセダンの最上級としてポジショニングしていますので、そのSUVモデルとお考えください。

メルセデスベンツ EQSメルセデスベンツ EQS

---:ではそのEQSセダンとの共通性みたいなものはありますか。

中村:はい。先進装備が共通しています。例えばMBUXハイパースクリーンですとか、リアアクスルステアリング等、メルセデスの最新装備が盛り込まれています。

メルセデスベンツ EQS SUVメルセデスベンツ EQS SUV

また、プラットフォームは昨年発売しましたEQSセダンと同じもので、SUVというボディタイプとしては初めて採用したものです。

---:EQSセダンに対し、何か改良はされているのでしょうか。

中村:全く一緒のプラットフォームです。

◆カスタマイズ性を重視

---:ところで、日本側からEQS SUVを導入するにあたり要望したこと、実現したかったことはどういったものがありましたか。

中村:例えばインテリアに関しましては、今回、全部で5パターンの内装を選ぶことができますし、インテリアトリムも3パターンから選べますので、お客様にカスタマイズしていただける幅を多くしてほしいという要望はしましたし、力を入れたところです。

メルセデスベンツ EQS SUVメルセデスベンツ EQS SUV

同時にエクステリアに関しましても、今回はナイトパッケージと呼ばれるエクステリアにブラックのアクセントをつけるオプションも設定していますし、またホイールも、AMGラインパッケージをつけると2種類のホイールから選択できますので、お客様にお好みのカスタマイズができるようになっています。

価格帯から考えてもハイブランドのクルマになりますので、お客様にはお好きな仕様に乗っていただきたいという要望を本社にはしていました。

---:本国でメルセデス・マイバッハ『EQS SUV』がデビューしましたが、今回日本で発売されたEQS SUVとは何が違うのでしょう。

メルセデス・マイバッハ EQS SUV の「ナイトシリーズ」メルセデス・マイバッハ EQS SUV の「ナイトシリーズ」

中村:マイバッハEQS SUVは、EQS SUVをさらにマイバッハブランドとして仕立てたクルマです。日本への導入は未定ですが、本国の仕様を見ると素材はナッパレザーの箇所が多くなっていますし、全て2列シートで、後席はファーストクラスパッケージとして左右独立シートが装備されたりしています。

メルセデスマイバッハ EQS SUVメルセデスマイバッハ EQS SUV

◆戦略的な価格と装備で

---:EQS SUVですが、内燃機関モデルの『GLS』と同格という認識でよろしいでしょうか。

メルセデスベンツ GLSメルセデスベンツ GLS

中村:そうですね。いまGLSにお乗りのお客様やご検討中のお客様をメインターゲットにしています。

---:そのメインターゲットの方はどのようなイメージでしょうか。

中村:GLSはボディサイズが大きいので存在感のあるSUVが欲しいという方をはじめ、そういったステータスを求める方がターゲットです。また、SUVですので大きなラゲージスペースが欲しいといったお客様もいらっしゃいますね。3列シートですので、乗車人数もある程度お考えの方も入って来ます。

---:そういった人たちをBEVに振り向かせるのは大変だと思うのですが、どういった戦略をお考えですか。

中村:装備を踏まえながら実際の支払い額を比べると、GLSとそれほど遜色がないと思いますので、価格面でのハードルは低くなるでしょう。確かに車両本体価格同士で比較をするとEQS SUVの方が高いのは事実です。しかし、実際に装備差をご確認頂ければ納得してもらえると考えています。

---:その装備差で最もアピールしたいポイントは何でしょう。

中村:MBUXハイパースクリーンはオプションですが、そういったものも含めた魅力的な装備です。そのインパネ周りは最新世代のものになっていますし、リアアクスルステアリング(4WS)や、ARナビゲーションシステムなどが最新装備で、アピールしたいところです。

---:それでは、競合他車と比較し、このクルマを買う価値、強みは何でしょう。

中村:まず戦略的な価格設定にしていますので、いまお話をしたGLSと装備差を踏まえても、これだけ付いているなら納得していただける価格設定ですので、価格とその内容のバランスが非常に取れたモデルだと考えています。

広報:あとは保証です。一般保証やメンテナンス保証、24時間ツーリングサポートが登録から5年間/走行距離10万kmになっており、他と比較し長くなっています。また、リチウムイオンバッテリーですと、10年/25万km時点で高電圧バッテリー残容量が70%に満たない場合には保証適用となります。。さらに整備工場が全ての都道府県にあり、トータル221拠点で対応できます。つまり、メンテナンスも怖くないし、保証も充実しています。ですから、ほかのメーカーよりもお勧めできるということができます。

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《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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