メルセデスベンツ Eクラス 新型、欧州仕様の半分がPHEVに…EVモードは最大115km

2.0リットル直4ガソリンエンジンを基本にしたPHEVシステム

EVモードの最高速は140km/h

EVモードだけで日常走行をカバーすることが可能に

DCチャージャーを使うとバッテリーは約30分で充電可能

メルセデスベンツ Eクラス・セダン 新型のPHEV
  • メルセデスベンツ Eクラス・セダン 新型のPHEV
  • メルセデスベンツ Eクラス・セダン 新型のPHEV
  • メルセデスベンツ Eクラス・セダン 新型のPHEV
  • メルセデスベンツ Eクラス・セダン 新型のPHEV
  • メルセデスベンツ Eクラス・セダン 新型のPHEV
  • メルセデスベンツ Eクラス・セダン 新型のPHEV
  • メルセデスベンツ Eクラス・セダン 新型のPHEV
  • メルセデスベンツ Eクラス・セダン 新型のPHEV

メルセデスベンツは4月25日、ミドルクラスセダン『Eクラスセダン』(Mercedes-Benz E-Class Sedan)の新型に、欧州でプラグインハイブリッド車(PHEV)を設定すると発表した。欧州仕様のラインナップの半分が、PHEVになる。

◆2.0リットル直4ガソリンエンジンを基本にしたPHEVシステム

新型EクラスセダンのPHEVは、欧州ではガソリンエンジンのみとなり、「E 300 e」、「E 300 e 4MATIC」、「E 400 e 4MATIC」の3グレードが用意される。遅れて、ディーゼルエンジンのPHEVが追加される予定だ。

メルセデスベンツの第4世代のPHEVシステムを搭載する。PHEVシステムのエンジンは、「M254」型2.0リットル直列4気筒ガソリンユニットだ。メルセデスベンツによると、非常に効率的であるだけでなく、スポーティという。E 300 eとE 300 e 4MATICの場合、最大出力は204hp、最大トルクは32.6kgmを発生する。E 400 e 4MATICでは、最大出力が252hpに、最大トルクが40.8kgmに引き上げられる。

新開発の高電圧システムは、よりコンパクトで強力になった。それでいて、高電圧インターフェースの数を大幅に削減しているという。パワーエレクトロニクスをトランスミッションハウジングに組み込むことで、スペース効率を高めると同時に、工場での組み立てプロセスの簡素化が図られている。

◆EVモードの最高速は140km/h

モーターは発進時から44.9kgmの最大トルクを引き出す。モーターの最大出力は129hp。エンジンとモーターを合わせたPHEVシステム全体で、313hpのパワーと56.1kgmのトルクを引き出す。0~100km/h加速は6.4~6.5秒、最高速は234~236km/hだ。

E 400 e 4MATICでは、PHEVシステム全体で380hpのパワーと66.3kgmのトルクを発揮する。0~100km/h加速は5.3秒で駆け抜け、最高速は250km/hに到達する。

全グレードが、EVモードの「エレクトリック」モードの最高速を140km/hとした。高電圧バッテリーは、メルセデスベンツが自社開発した。第4世代のバッテリーは、96個のセルで構成。バッテリーの蓄電容量は25.4kWhと大容量化されており、EVモードの航続は、最大で115km(WLTPサイクル)に到達する。

◆EVモードだけで日常走行をカバーすることが可能に

EVモードの航続が最大で115kmに拡大するため、ドライバーはEVモードだけで日常走行をカバーすることが可能になる。エネルギー回収機能により、減速時や下り坂で、運動エネルギーを回収することができる。このプロセスは、油圧ブレーキとの相互作用によっても改善された。エネルギーの回収レベルは100kWを超えている。

走行ルート全体のナビゲーションデータ、地形、制限速度、交通状況などを考慮して、ルートの途中でEVモードを最適に作動させるインテリジェントなルートベース機能もある。

ステアリングホイールのスイッチを操作すれば、エネルギー回収率を3段階に切り替えられる。これは、「SPORT」を除くすべての走行モードで可能だ。たとえば、Dモードでは、ドライバーはワンペダル感覚を体験できる。ドライバーがアクセルペダルから足を離すと、強めの回生ブレーキが作動し、車両が減速する。多くの場合、フットブレーキは必要ないという。

◆DCチャージャーを使うとバッテリーは約30分で充電可能

システムのセンサーと通信を行い、ドライバーを効率的に支援する。たとえば、都市部の長距離走行では、EVモードが優先される。「バッテリーホールド」モードでは、高電圧バッテリーの充電が優先される。都市中心部や電動車のみが乗り入れ可能な「グリーンゾーン」を走行する場合には、走行状況やルートに応じて、エンジンとモーターを最適に駆動させる。

高エネルギー密度を考慮して、バッテリーの内部には、冷却システムが備わる。熱管理システムは、車内のエアコンの制御に関係なく、作動温度を制御できる。高温または低温時の連続作動に加えて、直流での急速充電も可能になった。バッテリーが完全に放電した場合でも、オプションの出力55kWのDCチャージャーを使うと、約30分でフル充電できる。AC電源に接続されたウォールボックスでの三相充電には、標準装備の出力11kW充電器が利用できる、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集