日産 GT-R NISMO 、600馬力ツインターボ搭載…2023年型を米国発売

NISMOならではのレーシングカー直系デザイン

カーボンセラミックブレーキを標準装備

GT3レーシングカーと同じターボチャージャー

日産 GT-R NISMO(米国仕様)
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日産自動車の米国部門は10月28日、高性能2ドアスポーツカーの『GT-R NISMO』(Nissan GT-R NISMO)の2023年モデルを発売した。現地ベース価格は、21万0740ドル(約3100万円)と発表されている。

◆NISMOならではのレーシングカー直系デザイン

日産『GT-R』シリーズの頂点に位置するハイパフォーマンスモデルがGT-R NISMOだ。2023年モデルの外装には、GT-R NISMOのGT3レーシングカーと共通イメージのフロントフェンダーエアダクトを採用した。このエアダクトは、エンジンルームからの熱を逃がすとともに、エンジンルームの内圧を下げる。また、エアダクトの排出風によって、フェンダー表面の流速を下げることにより、表面リフトを減少させることによって、フロントタイヤのダウンフォースを増やす効果を発揮するという。

ルーフやボンネット、フロントフェンダーには、カーボン素材を導入した。車両重心点から遠い部品を軽量化することにより、コーナリングの性能を引き上げるのが狙いだ。ルーフにはカーボン素材の間に、より低比重の材質を挟み込むサンドウィッチ構造を採用。これらの部品によって、およそ10.5kgの軽量化を果たしている。

車両の軽量化、空力性能の向上に加えて、9本スポークの軽量&高剛性な鍛造アルミホイールを装着した。ハイグリップゴムを使用すると同時に、走行中の接地面積を最大化したハイグリップタイヤも装備している。

日産 GT-R NISMO(米国仕様)日産 GT-R NISMO(米国仕様)

◆カーボンセラミックブレーキを標準装備

2023年モデルには、カーボンセラミックブレーキを標準装備した。このカーボンセラミックブレーキは、世界最大級のサイズだ。世界トップクラスの制動性能やサーキットでの高Gでの効きの良さと、一般道などでの低Gでのコントロール性の両立を目指す。ブレーキローターの大径化に合わせて、ピストン配列を最適化した専用の高剛性キャリパーと、新しい摩擦材のブレーキパッドを装着した。高負荷状況だけでなく、日常的な使用で優れた制動力とコントロール性の両立を狙う。

なお、このカーボンセラミックブレーキと、カーボン製の部品やレカロ製シートなどを合わせて、およそ30kgの軽量化を成し遂げている。

電子制御サスペンションのセッティングは、軽量化したブレーキとの相乗効果で、ばね下重量を大幅に削減することを目指した。これによって、路面をより確実にとらえ、路面の凹凸に合わせてタイヤのグリップを最大限活用する。高速域ではステアリングの修正が最小減に抑えられ、コーナリング時の旋回Gが向上し、より速いコーナリングを可能にしているという。

日産 GT-R NISMO(米国仕様)日産 GT-R NISMO(米国仕様)

◆GT3レーシングカーと同じターボチャージャー

2023年モデルにも、GT-RのGT3レーシングカーに2018年から使用されているターボチャージャーを装着する。NISMO用のタービンブレードは、枚数を減らすとともに、最新の流体・応力解析を用いた形状だ。これにより、出力をダウンさせることなく、レスポンスをおよそ20%向上させており、コーナー立ち上がり時など、アクセルを踏み込んだ際の立ち上がり加速性能を引き上げているという。

GT-R NISMOの2023年モデルには、3.8リットルV型6気筒ガソリンツインターボエンジンを継続搭載する。米国仕様の場合、最大出力600hp、最大トルク66.5kgmを獲得している。

インテリアには、レカロ製シートを装備した。車両とドライバーの一体感を高めるために、ドライバーの肩甲骨から脇腹、骨盤を安定して支えるデザインを導入する。また、カーボンシェルにコアフレーム構造を追加することにより、軽量化と高剛性化を両立させた。ドライバーは、車両の動きを手に取るように感じ、車両を意のままに操ることができる、としている。

日産 GT-R NISMO(米国仕様)日産 GT-R NISMO(米国仕様)
《森脇稔》

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