【SUPER GT 第7戦】Astemo NSX-GTが今季初優勝、ホンダのワンツー

優勝した#17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)
  • 優勝した#17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)
  • GT500クラス表彰式
  • 2位の#100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
  • 3位の#24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平)
  • 4位の#14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)
  • GT500クラススタートシーン
  • GT300クラス表彰式
  • GT300クラスで優勝した#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)

大分県・オートポリスで2日、SUPER GT第7戦の決勝レースが行われ、4番手スタートの#17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)がドライバー交代のタイミングでトップに立ち、そのまま今季初優勝を飾った。

今シーズンも残すところ2戦。54ポイントを稼いでランキングトップで乗り込んだ#3 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)にとっては、ここでタイトルを決める大きなチャンスを迎えた。そのタイトル決定を阻止すべく、3.5ポイント差で追う#12 カルソニック IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)、17、18ポイント差で追う#23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)と#37 KeePer TOM'S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋)にとっても、ここは負けられない1戦となる。

前日に行われた予選でポールポジションを獲得したのは#24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平)、予選2番手は#100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)。どちらもランキングトップから20ポイント以上離されているが、まだ可能性がなくなったわけではない。一方ランキングトップのCRAFTSPORTS MOTUL Zが予選13番手、ランキング2位のカルソニック IMPUL Zは予選9番手と後方からのスタートとなった。

決勝レースは65周(約300km)で、途中1回のドライバー交代が義務付けられている。また1人のドライバーが走れる距離は2/3(43周)以下と決められている。

スタートでは#24 リアライズコーポレーション ADVAN Z佐々木大樹がトップをキープ。その他上位は大きく順位が変わらずに1周目を終えた。

18周目、それまで4位だった#17 Astemo NSX-GT松下信治が3位に浮上。そしてドライバー交代が可能となる22周目終わりから続々とピットストップが始まった。ここで上位に大きな順位変動が発生。2位のSTANLEY NSX-GTは22周目に、3位のAstemo NSX-GTは23周目にピットストップを行ったが、トップのリアライズコーポレーション ADVAN Zは27周目にピットストップを行った。そしてコースに戻るとAstemo NSX-GTが前、さらにはSTANLEY NSX-GTも前に行き、リアライズコーポレーション ADVAN Zはピットストップを済ませたマシンの中で3位に後退してしまった。

全車のピットストップが終了した42周目、トップはAstemo NSX-GT塚越広大で、その1.2秒後方にSTANLEY NSX-GT山本尚貴、そこから2.2秒遅れてリアライズコーポレーション ADVAN Z平手晃平という状況になった。

STANLEY NSX-GT山本は徐々にトップから離されていったが、うしろからリアライズコーポレーション ADVAN Z平手が迫る。2人のバトルはファイナルラップまで続いた。

Astemo NSX-GT塚越は2位を13秒引き離して今季初優勝。塚越にとっては昨年の第2戦富士以来の優勝で自身6度目。松下にとっては昨年の第5戦SUGO以来、自身2度目の優勝となった。

2位は最後までそのポジションを守りきったSTANLEY NSX-GTで、今季初のホンダ勢ワンツーフィニッシュ。リアライズコーポレーション ADVAN Zは惜しくも0.2秒という僅差で3位フィニッシュした。

◆最終戦は4チームに年間タイトルの可能性

ランキングトップのCRAFTSPORTS MOTUL Zは7位、ランキング2位のカルソニック IMPUL Zは6位となり大きなポイントを稼ぐことができず、この結果、CRAFTSPORTS MOTUL Zは58ポイントでなんとかランキングトップをキープし、カルソニック IMPUL Zも55.5ポイントまで積み重ね2.5ポイント差でランキング2位をキープした。しかし優勝したAstemo NSX-GTは54ポイントとなり、トップから4ポイント差の3位に浮上。最終戦もてぎは実質上この3チームでのチャンピオン争いとなる。またランキング4位のSTANLEY NSX-GTもトップと17ポイント差ながら、チャンピオンの可能性を残して最終戦もてぎに挑む。

◆GT300クラスは埼玉トヨペットGB GR Supra GTが今季初優勝

GT300クラスは#61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)がポールポジションを獲得。#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)がそれに続いた。

埼玉トヨペットGB GR Supra GTは10周目にトップに立つと、20周目には2位SUBARU BRZ R&D SPORTとの差を10秒まで広げてきた。ピットストップ後は多少差を縮めるシーンもあったが抜くには至らず、埼玉トヨペットGB GR Supra GTが今季初優勝を飾った。

これによりタイトル争いは5位に入った#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)がトップをキープ。今回2位の#61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)が2.5ポイント差でランキング2位、今回7位の#10 TANAX GAINER GT-R(大草りき)がトップから6ポイント差のランキング3位となった。

今回優勝した#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(川合孝汰)が15ポイント差、今回ポイントを稼げなかった#11 GAINER TANAX GT-R(安田裕信/石川京侍)が17ポイント差、今回3位表彰台を獲得した#65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)が19ポイント差で、ここまでがチャンピオンの可能性を残して最終戦もてぎに挑む。

次戦2022年シーズン最終戦。チャンピオン決定の舞台となるSUPER GT第8戦は11月5日・6日の日程でモビリティリゾートもてぎを舞台に開催される。

■SUPER GT第7戦オートポリス、GT500クラス決勝結果(トップ10)

1. #17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)
2. #100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
3. #24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平)
4. #14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)
5. #19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)
6. #12 カルソニック IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)
7. #3 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)
8. #36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/ジュリアーノ・アレジ)
9. #37 KeePer TOM'S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋)
10. #39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

■SUPER GT第7戦オートポリス、GT300クラス決勝結果(トップ10)

1. #52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)
2. #61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)
3. #65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)
4. #88 Weibo Primez ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)
5. #56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)
6. #4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)
7. #10 TANAX GAINER GT-R(大草りき/塩津佑介)
8. #96 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一)
9. #20 シェイドレーシング GR86 GT(平中克幸/清水英志郎)
10. #244 HACHI-ICHI GR Supra GT(佐藤公哉/三宅淳詞)

《藤木充啓》

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