ミシュランが『プライマシーSUV+』を発表! ロード性能に特化したプレミアムコンフォートタイヤ

ミシュラン・プライマシーSUV+発表:須藤社長
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  • ミシュラン・プライマシーSUV+発表:大河内ブランド戦略マネージャー
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日本ミシュランタイヤは2022年2月25日、新製品発表会をオンラインで開催。SUV用プレミアムコンフォートタイヤ『プライマシーSUVプラス』を公開した。

プライマシーSUVプラスは現在、新車販売数と登録車数の両方で増加傾向にあるSUVのタイヤに求められる新たな価値に対し、ミシュラン基準の「プレミアムコンフォート」のコンセプトをSUV向けに投入。現代のSUVユーザーにより安全で快適で、より豊かなドライビング体験を提供することを目的に開発されたプレミアムコンフォートタイヤとなる。

◆オンロードに特化

発表会で登壇した須藤元代表取締役社長は、同モデルの発売について「タイヤはユーザーの異なるニーズに的確に応え、移動の喜びを実現する責任がある。本日プレミアムコンフォートシリーズにSUVタイヤを追加することは、私たちの大きな喜びです。この新製品を新たな選択肢とお迎え頂き、より多くのSUVユーザーがさまざまな車種とドライビングシーンで得られる体験が、より安全でより豊かなものになることを期待しています」と、自信を覗かせた。

そんなプライマシーSUVプラスは、コンフォート性能を重視した「プレミアムLTX」の後継モデル。通常のタイヤよりも荒れた路面や雪道に強く、路面を選ばないオールラウンダーとしての性能が高いM+S性能を持っていた従来モデルに対し、ライマシーSUVプラスはオンロードに特化。サマー性能に磨きがかけられたという。それにより、従来品と同じくプレミアムコンフォートのSUVタイヤというポジションにありながらも、さらに快適で安定した走りを実現していると説明した。

今回のNEWモデルを、オンロード専用タイヤとした理由について乗用車・商用車タイヤ事業部ブランディング部ブランド戦略マネージャーの大河内昌紀氏は、次のように説明する。

「冒頭でも説明したとおり、SUV市場は今も成長しているセグメントで、2017年に45万台だった新車販売台数は、2021年には65万台を超え、その割合は登録車全体の23%と急成長。新車販売台数の4台に1台はSUVとなっています。そして、一昔前はM+Sマークが付いた多少の雪道や未舗装路も走行可能なSUVタイヤが主流だったのに対し、現在は国内製SUV新車装着タイヤの83%がサマータイヤを採用している状況です」

「その理由として、厳しさを増す燃費や安全性への要求に加え、マーケットの拡大により、セダンやワゴンから乗り換えたユーザーがSUVにも乗用車的な乗り味を求める傾向があるなど、さまざまな要因が考えられます。ミシュランもそのトレンドに合わせて、今回のプライマシーSUVプラスはサマータイヤ規格となっています」

また、ミシュランが独自でおこなった直近でタイヤを購入した消費者へのアンケートでは、SUVユーザーがタイヤ購入時に重視した点として、「乾いた路面での高いグリップ性能」や「濡れた路面での高いグリップ性能」、「乗り心地のよさ」や「ハンドリング」、「高速走行時の安定性」や「静粛性」が挙げられたと説明。この調査結果から、新製品のプライマシーSUV+は「安全、快適に、安定したストレスのない運転をしたい」というニーズに応えられるタイヤに仕上げられた。

◆ウェット性能の向上

主な特徴としては、ウェット性能の大幅な向上が挙げられている。今回採用されたトレッドコンパウンドにはシリカが多く配合されており、転がり抵抗を犠牲にすることなく優れたドライ&ウェットのブレーキ性能を発揮。トレッドパターンのU字グルーブと溝底まで深く刻み込まれたフルデプスサイプにより、磨耗による急激な排水性能の低下を抑制するなどの技術を合わせることで、高いドライ&ウェットグリップを実現し、運転時の安心感を向上させたという。

さらに、従来品に対してトレッドブロックの数を増やすことでノイズのピークを下げ、騒音エネルギーを低減。パターンノイズを約27%低減することにも成功し、優れた静粛性により、快適なドライブに貢献する。

そのほかにも、プライマシーSUVプラスには、重量のあるSUVをしっかりと支える技術を採用。センターのリブ以外のトレッドブロックのすべてのサイプに小さな突起を設けることで、加速時やブレーキング時だけでなく、コーナリング時など、タイヤにより強い力がかかった際にブロック同士が支え合い、倒れ込みを防ぐ効果を持つ「スタビリ・グリップ・サイプ」技術を導入。ブロックの剛性を高めることができた結果、優れた高速安定性とハンドリングを発揮することを可能に。

これらの技術が合わさることで、従来モデルより約8.2%雨の日の制動距離を短縮することにも成功。プライマシーSUV+を履くことで、ドライ路面はもちろんのこと、雨の日の運転にも高い安心感をもたらすことができると、その安全性をアピールした。

◆燃費だけではないサステナビリティ

サステナビリティの分野についても、同社が掲げる「2050年までにタイヤを100%持続可能にする」という大きな目標に沿って、プライマシーSUV+が開発されたことに触れ、タイヤのラベリングにおいて、28サイズ中24サイズが転がり抵抗性能「A」、ウェットグリップ性能「b」を取得しており、経済性と安全性に貢献しつつ、車両燃費にも寄与することでサステナビリティにも貢献するタイヤであると説明された。

また、従来モデルはこれまですべて北米からの輸入となっていた生産地についても、日本で販売するプライマシーSUVプラスについてはタイや中国といったアジア諸国に変更。タイヤの輸送距離を短くすることで、輸送時のCO2排出量を抑制しサステナビリティに貢献する。

プライマシー SUVプラスは、2022年5月19日から順次発売される予定で、サイズは15インチから20インチまでの全28サイズがラインアップ。価格はオープンプライスとなっている。

《先川知香》

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