高速や自動車専用道路の制限速度、どうやって決められているの?

高速道路
  • 高速道路
  • 一部区間で上限時速120kmとなっている新東名高速
  • 首都高などの自動車専用道路は高速道路とは異なる制限速度の設定がされている

高速道路の制限速度は一般的に100km/hとされる。しかし、場所によってそれ以下、もしくはそれ以上を示す標識が設置されている。また、首都高などでは路線によって異なる速度設定がされている場合もある。そこで、制限速度がどのように決められるのか、改めて確認してみたい。

そもそも、制限速度は大きく分けて2種類ある。法定速度と指定速度だ。

法定速度は道路交通法に基づき、一般的な乗用車の場合、対面通行でない高速道路は100km/h、それ以外は60km/hとされている。とはいえ、この速度では安全が確保できなかったり、実際の交通状況に合致していなかったりしそうな場所は少なくない。首都高などの自動車専用道路は高速道路とは異なる制限速度の設定がされている首都高などの自動車専用道路は高速道路とは異なる制限速度の設定がされている

そこで重要になるのが、道路標識や道路標示で示される指定速度だ。各都道府県の公安委員会が決定する指定速度は、1960年代から上限が引き上げられていない法定速度に対し、最近でも見直しが図られている。また、悪天候や交通事故の発生などに応じた臨時の変更も実施されるが、その場合は各都道府県警察の高速道路交通警察隊長が指定。交通安全確保のため、判断が迅速化されている。

高速道路や自動車専用道路の場合、指定速度の前提となるのが道路構造令による区分だ。地方部は第1種で、平地か山地かという立地と、1日あたりの想定される平均交通量によって第1級から第4級まで分類。都市部は第2種で、都心部の自動車専用道路が第2級、それ以外は第1級となる。この区分に応じて、第1種は50~120km/h、第2種は40~80km/hの設計速度が設定されている。かつてはこの設計速度か、それを必要に応じて下方修正したものが、指定速度となっていた。

しかし、時代を経て、この規制値と交通実態との差が拡大。そこで、2009年には一部で実状に鑑みた引き上げが行われた。ただし、あくまでも法定速度の100km/hを上限とした範囲での話だ。一部区間で上限時速120kmとなっている新東名高速一部区間で上限時速120kmとなっている新東名高速

その後、2012年には設計速度140km/h区間を備える新東名高速道路が部分開通。上限速度の引き上げが検討されるようになり、2016年には新東名と東北自動車道で110km/h、2019年には新東名で120km/h規制を部分的に試行。その結果を踏まえ、2020年には基準が改定され、新東名へ正式に120km/h区間が設定された。もっとも、設計速度120km/h区間が20km以上などといった基準に照らすと、既存路線に100km/hを超える指定速度が適用される区間はそうそう増えないだろうと思われる。

なお、冒頭に挙げた都市高速は、道路区分が第2種で、しかも分類は高速道路ではなく自動車専用道路。そのため、どれだけ広い直線が続いても80km/hが上限となる。また、高速道路には法定最低速度50km/hという規定があるが、これも適用されない。交通安全のためにも、取り締まりに遭わないためにも、標識に注意を払い、煩雑に設定された指定速度を守ることが必要だ。

《関耕一郎》

編集部おすすめのニュース

特集

おすすめのニュース