トヨタ『ルミオン』が6年ぶりに復活…南アフリカで発売、スズキからのOEM

すでにスズキからトヨタに2モデルをOEM供給

スズキエルティガは3列シートの7名乗りミニバン

エルティガとは異なるルミオン専用のフロントマスク

トヨタ・ルミオン 新型
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トヨタ自動車は10月11日、新型『ルミオン』(Toyota Rumion)を南アフリカ市場で発売した。

ルミオンの名称は、日本市場では2007~2015年に販売されていた『カローラルミオン』で使用されていた。カローラルミオンは5ドアハッチバックの小型トールワゴン。北米市場向けには、「サイオン」ブランドの『xB』として導入されていた。

今回、ルミオンの名称がおよそ6年ぶりに、南アフリカで復活した。新型ルミオンは、3列シートの小型MPVとして登場した。スズキ『エルティガ』のOEMバージョンとなる。

すでにスズキからトヨタに2モデルをOEM供給

トヨタ・ルミオン 新型トヨタ・ルミオン 新型トヨタとスズキは2019年3月、新たな協業について、具体的な検討に着手することで合意した。これは2017年2月の業務提携に向けた覚書を締結して以降、両社が検討を続けてきた成果となる。新たな協業の具体的内容としては、スズキがインドで生産する小型車を、トヨタにOEM供給することがある。

この提携に基づいて、トヨタは2019年6月、インドで新型ハッチバックの『グランザ』を発表した。グランザは、スズキ『バレーノ』のOEMだ。バレーノはインドをはじめ、欧州や日本などで販売されているグローバルコンパクトカーで、インドでは、プレミアムハッチバック車に位置付けられている。

さらにトヨタは2020年、インドで『アーバンクルーザー』を発売した。アーバンクルーザーは、スズキ『ビターラ ブレッツァ』のOEM車だ。ビターラ ブレッツァは2016年2月、インドで開催されたオートエキスポ2016で初公開された。インドの顧客の好みや価値観をより重視して開発された都市型のコンパクトSUVだ。力強いエクステリアと充実した装備、多様なオプションパーツなどが特長で、2016年3月の発売以来、インドSUV市場でシェア1位に立っている。

スズキエルティガは3列シートの7名乗りミニバン

トヨタ・ルミオン 新型トヨタ・ルミオン 新型エルティガは、3列シートの7人乗りミニバンだ。2012年からインドとインドネシアで、生産と販売を開始した。コンパクトな車体ながら、広い室内空間と居住性、取り回しの良さを備えており、世界70以上の国で販売されている。

2世代目となる現行エルティガは、2018年に発表された。高級感のあるフロントグリルやダイナミックなショルダーラインで力強さとエレガントさを追求した。インテリアは、木目調の加飾などにより、上質さを表現する。

車台には、スズキの新プラットフォームの「ハーテクト」(HEARTECT)を採用した。全長を130mm延長したことで、広い室内空間と荷室スペースを実現する。新開発のK15型1.5リットル直列4気筒ガソリンエンジンにより、燃費性能と動力性能の両立を目指した。

スズキはインドとインドネシアで現行エルティガを生産し、両国での販売だけでなく、世界市場へ輸出している。

エルティガとは異なるルミオン専用のフロントマスク

トヨタ・ルミオン 新型トヨタ・ルミオン 新型このエルティガのトヨタへのOEMバージョンとして、新型ルミオンが南アフリカ市場で発売された。新型ルミオンは、フロントマスクがエルティガとは異なる専用デザイン。新型ルミオンのフロントグリルには、3本の太い横バーが配されており、メッキが強調されている。

インテリアは、エルティガと同じく、3列シートで最大7名が乗車できる。2列目シートは6対4の分割可倒式で、3列目は折り畳んでフラットなフロアにできる。荷室容量は550リットルとした。全車に「トヨタ・コネクト」を標準装備した。Apple「CarPlay」とグーグルの「Android Auto」を採用する。車載Wi-Fiがオプションで選択できる。

1.5リットル直列4気筒ガソリン自然吸気エンジンは、最大出力105hp/6000rpm、最大トルク14.1kgm/4400rpmを引き出す。トランスミッションは、5速MTまたは4速AT。現地での環境性能は、燃費が16.1km/リットル、CO2排出量が146g/kmと発表されている。

《森脇稔》

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