操業停止延長のマツダ、取引先への影響懸念…総数は仕入先6426社、販売先4138社

都道府県別1次仕入先(製造業)分布
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東京商工リサーチ(TSR)は、国内2工場の操業停止延長を発表したマツダグループの取引先を調査。取引先総数は仕入先が6426社(重複除く)、販売先は4138社(同)だった。

8月25日、マツダは、本社工場(広島市)と防府工場(山口県防府市)の2工場の操業停止を8月25日から27日まで3日間、延長することを発表した。中国の空港職員が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染した影響で、現地からの自動車部品の貨物便が運休しているため、マツダは8月23日夜勤の一部から操業を停止していた。貨物便の運航再開は不透明なため、28日以降の操業は現時点では未定という。

TSRの調査によると、マツダおよび同社グループの取引先総数は仕入先が6426社(同)、販売先は4138社(同)だった。1次仕入先(1567社)は、業種別では製造業が563社で最も多く、全体の3割以上(構成比35.9%)を占めた。また、1次仕入先の製造業のうち、マツダの本社工場や関連会社が多い中国地区には257社(構成比45.6%)と集中している。

マツダの2021年3月期決算(連結)の売上高は2兆8820億円で、当期純利益は316億円の赤字。2022年3月期は売上高3兆4000億円、当期純利益350億円の黒字を見込んでいる。

新型コロナウイルス感染拡大が続き、半導体不足などによる部品調達に課題を抱えていたところに、今回、物流面での問題も浮き彫りになった。自動車産業はすそ野が広く、マツダも関連会社や下請け企業は本社のある広島県や岡山県など、中国地区を中心に広がっている。操業停止が長引くと、地元経済への影響も懸念される。マツダの広島本社宇品第1工場マツダの広島本社宇品第1工場

《纐纈敏也@DAYS》

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