BMW M4 新型を1050馬力に強化、ドリフトマスターズ欧州選手権デビューへ

3.0リットル直6ツインターボエンジンを搭載

「レッドブル・ドリフトブラザーズ」として知られるホウントウンジ兄弟が参戦

最大トルクは132.5kgmに向上

BMW M4 クーペ・コンペティション 新型の「2021ドリフトマスターズ欧州選手権」参戦車両
  • BMW M4 クーペ・コンペティション 新型の「2021ドリフトマスターズ欧州選手権」参戦車両
  • BMW M4 クーペ・コンペティション 新型の「2021ドリフトマスターズ欧州選手権」参戦車両
  • BMW M4 クーペ・コンペティション 新型の「2021ドリフトマスターズ欧州選手権」参戦車両
  • BMW M4 クーペ・コンペティション 新型の「2021ドリフトマスターズ欧州選手権」参戦車両
  • BMW M4 クーペ・コンペティション 新型の「2021ドリフトマスターズ欧州選手権」参戦車両
  • BMW M4 クーペ・コンペティション 新型の「2021ドリフトマスターズ欧州選手権」参戦車両
  • BMW M4 クーペ・コンペティション 新型の「2021ドリフトマスターズ欧州選手権」参戦車両
  • BMW M4 クーペ・コンペティション 新型の「2021ドリフトマスターズ欧州選手権」参戦車両

BMWの高性能車部門のBMW Mは6月17日、新型『M4クーペ』(BMW M4 Coupe)ベースのドリフトマシンが7月10日、「2021ドリフトマスターズ欧州選手権」でデビューすると発表した。

3.0リットル直6ツインターボエンジンを搭載

新型M4クーペのパワートレインには、最新のBMW Mツインパワーターボテクノロジーを採用する。このエンジンは、「S58」型と呼ばれる直噴3.0リットル直列6気筒ガソリンツインターボユニットだ。BMW Mの他の高性能モデルと同様に、新型M4クーペには、2つのパフォーマンスレベルが用意される。

2仕様の中で、2021ドリフトマスターズ欧州選手権参戦マシンのベースになっているのが、「コンペティション」だ。直噴3.0リットル直列6気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力が510hp/6250rpm、最大トルクが66.3kgm/2750~5500rpmに高められた。動力性能は、0~100km/h加速が3.9秒、最高速が250km/h(リミッター作動)。オプションのMドライバーズパッケージでは、最高速が290km/h(リミッター作動)に引き上げられる。

新型M4クーペにはまず、後輪駆動モデルが用意された。2021年夏以降、4WDの「M xDrive」が初設定される。M xDriveは通常状態ではFRを基本にしながら、路面状況や走行状態に応じて、4WDに変化する。

「レッドブル・ドリフトブラザーズ」として知られるホウントウンジ兄弟が参戦

この新型『M4クーペコンペティション』ベースのドリフトマシンが7月10日、2021ドリフトマスターズ欧州選手権でデビューする。ドライバーには、「レッドブル・ドリフトブラザーズ」として知られるエリアス・ホウントウンジ、ヨハネス・ホウントウンジの兄弟を起用する。

ホウントウンジ兄弟は2017年、キングオブヨーロッパチャンピオンに輝き、2016~2017年には、チームタイトルも獲得した。2018年からドリフトマスターズ欧州選手権に参戦している。

新型M4クーペコンペティションは、ドリフトマスターズ欧州選手権の参戦への準備として、セーフティケージの追加とエアロダイナミクスの変更、エンジンのチューニングが図られた。新型の直列6気筒ガソリンエンジンは、モータースポーツでの使用も想定して、BMW Mによって設計された。レーシングカーのBMW 『M4 GT3』も、同じエンジンを積む。

最大トルクは132.5kgmに向上

ドリフトマスターズ欧州選手権の参戦マシンでは、車両が長時間、横向きで走行する時にパワーを発揮できるように、エンジンを最適化し、リアには冷却システムを追加した。また、1.5G以上のGがかかる状態でも、オイルを安定して供給できるようにした。

2台の新型M4コンペティションのエンジンにはチューニングが施された。 新型M4コンペティションの直列6気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力をおよそ2倍の1050hp、最大トルクを132.5kgmに引き上げた。パワーとトルクの向上は、ドリフトにとって重要という。冷却性能も強化されている。

さらに、エアロダイナミクスは大幅に変更され、ドリフト用に最適化された。ほぼすべてが新設計された空力コンポーネントは、BMW Mのプロトタイプ生産部門で製作された。

たとえば、ドリフトブラザーズの新型M4コンペティションには、エンジンコンパートメントへの空気の供給量を増やすために、新デザインのキドニーグリルが取り付けられた。さらに、カーボンファイバーを使って、リアスポイラー、ディフューザーのサイドカバー、サイドシルアタッチメントを製作した。これらのカーボン製パーツが、空気の流れを最適化するウィングレットと相乗効果を発揮するという。また、リアウインドウの高い位置に、エグゾーストパイプを移設した。なお、シーズン中に必要が生じた場合は、ボンネットにエアスクープを追加することも可能、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集