AIRDOとソラシドエア、経営統合を検討---生き残りへ[新聞ウォッチ]

AIRDO(写真奥)
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北海道と東京を結ぶAIRDO(エア・ドゥ)と九州を拠点にするソラシドエアの国内航空2社が、共同持ち株会社方式での経営統合を検討しているという。

きょうの各紙が報じているが、1年半先の2022年秋の統合を目指しているそうだ。合併ではなく、経営統合の道を模索することになったのは、両社が保有する羽田空港の発着枠の減少を回避するためだそうだ。新型コロナウイルスの拡大で旅客数が激減、単独で業績を改善するのが難しいと判断したため、資材調達や機体整備の共同化でコストを削減するという。

読売は1面のほかに経済面でも「航空各社深まる苦境、単独改善困難、統合でスリム化」とのタイトルで取り上げている。それによると、「コロナ禍の長期化で航空各社の苦境は深まっており、再編が加速する可能性もある」と指摘。

国内航空業界は大手も厳しい業績にあえいでおり、全日本空輸(ANA)を傘下に持つANAホールディングス(HD)は、2021年3月期の連結最終利益が、過去最悪の4046億円の赤字。日本航空(JAL)も12年の再上場以降では最大の2866億円の赤字を計上した。「ANAHDとJALには資本面も含め、関係の深い中小規模の航空会社が複数あり、こうした会社が再編の対象となる可能性もある」とも伝えている。

国内でも高齢者からのワクチン接種が始まっているが、多くの国民に普及するまでにはまだまだ時間がかかるとみられる。先日、都内のステーキレストランに足を運んだところ、丁寧な対応で接客サービスをしていた女性に尋ねると、某エアラインのCAで、パートで働き始めたという。視界不良のなか、観光需要がいつ回復するのかも見通せない。それまで息切れしないかどうかも気掛りだ。

2021年5月14日付

●エア・ドゥ、ソラシド統合へ、共同持ち株会社コロナ禍航空再編(読売・1面)

●JR・私鉄赤字1.3兆円、21年3月期(読売・3面)

●まん延防止5県追加へ、群馬・石川・岡山・広島・熊本(朝日・1面)

●三菱自、12.9万台リコール(朝日・31面)

●東証2万8000円割れ、3日続落、計2070円下げ(毎日・2面)

●インド苦しむ日系企業、工業用酸素の医療転用、操業停止延長、退避に壁(毎日・6面)

●テスラ、ビットコインでの決済停止(毎日・6面)

●燃料電池車の二重検査解消、来年にも(日経・5面)

●スズキ、一転増益、前期最終、インド販売持ち直し(日経・21面)

●いすゞ、純利益47%減、前期、コロナで販売低調(日経・21面)

●ガソリン、16カ月ぶり高値、東京先物(日経・23面)

《福田俊之》

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