トヨタのハイブリッド大型ミニバン、『シエナ』にアウトドア冒険仕様…最低地上高を引き上げ

専用ボディカラーの「セメント」

通常はオプションの「エレクリック・オン・デマンドAWD」が標準

日本の新幹線からインスピレーションを得たフロントマスク

「ブリッジコンソール」を備えた開放的なインテリア

トヨタ・シエナ・ウッドランドエディション
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トヨタ自動車の米国部門は4月27日、新型『シエナ』(Toyota Sienna)に「ウッドランドエディション」を設定すると発表した。

専用ボディカラーの「セメント」

シエナは主に、北米市場で販売されているミニバンだ。初代シエナは1997年、『エスティマ』の後継モデルとして登場した。エスティマよりもひと回り以上、大型のボディが特長だ。シエナは『カムリ』のプラットフォームをベースに開発されてきた。新型は4世代目モデルとなる。

新型シエナに設定されるウッドランドエディションは、アウトドアアドベンチャーを想定した新仕様だ。ボディカラーには専用色として、「セメント」を用意した。ミッドナイトブラックメタリックも選択できる。クロスバー付きルーフレール、ダーククロームカラーのアクセント、18インチアルミホイール、ブラックエンブレムも装備される。

室内には、専用ステッチカラー付きのブラックスポーツシート、12個のスピーカーを備えたJBL製1200Wオーディオ、ナビゲーションシステムが採用された。1500W対応の電源コンセントによって、キャンプでもほとんどの家電製品が使えるという。

通常はオプションの「エレクリック・オン・デマンドAWD」が標準

パワートレインは、ハイブリッドとなる。2.5リットル直列4気筒ガソリンエンジンに2つのモーターを組み合わせ、ハイブリッドシステム全体で245hpのパワーを引き出す。予想燃費は複合モードで14.9km/リットル。トヨタによると、クラスをリードする燃費性能を備えているという。

ウッドランドエディションでは、通常はオプションの「エレクリック・オン・デマンドAWD」と呼ばれる4WDが標準となる。前輪をエンジンとモーター、後輪をモーターで駆動する4WDだ。通常走行はFFを基本とし、滑りやすい路面などで追加のトラクションが必要な場合、瞬時に後輪を駆動し、4WDとなる。

前後の駆動トルクの配分は、100対0から滑りやすい路面での20対80まで、路面や走行条件によって変化する。前後のトルク配分は、マルチインフォメーションディスプレイに表示される。また、このハイブリッドAWDシステムは、アンダーステアを低減することにより、コーナリングの俊敏性を高め、新型シエナのハンドリング性能を追求した。ウッドランドエディションでは、最低地上高が引き上げられている。

日本の新幹線からインスピレーションを得たフロントマスク

新型のデザインは、カリフォルニア州のキャルティとミシガン州アナーバーのデザインスタジオが共同で手がけた。車台は、「TNGA」の「Kプラットフォーム」をベースにしている。

フロントのデザインは、日本の新幹線からインスピレーションを得て、滑らかでスピーディかつ、自信あふれる造形とした。ヘッドライトは高い位置にレイアウトされ、横長デザインを採用する。LEDフォグランプが組み込まれたアンダーグリルは、ワイドで安定感あるスタンスを強調している。

ボクシーなデザインを避けながら、室内の広さを実現するために、リアには傾斜したピラーを採用する。スリムなLEDテールライトは、彫刻的なボディからリアに連続的に流れ、特長的な造形を作り出す。テールライトに、カナードが組み込まれており、空力性能を向上させている。一体成型のスポイラーを備えたテールゲートは、新しい樹脂成形プロセスによって可能になった。

「ブリッジコンソール」を備えた開放的なインテリア

インテリアは、「バスを運転しているような気持ちになりたくない」という米国のミニバンの顧客の意見を重視した。トヨタによると、ミニバンの実用性と、よりパーソナライズされたドライブ体験を求めるエモーショナルさを組み合わせる手法について、慎重に検討を重ねたという。

モダンなインストルメントパネルは、水平基調とした。ワイドなセンタータッチディスプレイ、各部に設けられた収納、「ブリッジコンソール」を備えた開放感のあるインテリアを追求している。

ブリッジコンソールは、一般的なミニバンレイアウトとは異なるデザインだ。ブリッジは、使いやすさのために、人間工学に基づいて運転席と助手席の間に配置されており、インストルメントパネルはセンターアームレストにつながっている。このデザインにより、ドライバーはストレスの少ない快適なドライブ体験を得ることができるという。

シフトレバーをはじめ、カップホルダーやワイヤレス充電器、収納スペースは、ドライバーの手の届く場所にレイアウトする。ブリッジの下には、財布やバッグなどの大きな身の回り品を置くのに便利な広いオープンエリアが設けられた。

2列目キャプテンシートには、スーパーロングスライド機能を設定する。このシートは、前後に635mmスライドする。オットマン機能と組み合わせて使用すれば、これまでにないレッグルームと快適性を実現する、としている。

《森脇稔》

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