HKSは、低フリクションと軽量・高剛性を実現した日産RB26DETT型エンジン用鍛造ピストンキットの販売を開始した。
新製品はトラス構造の鍛造素材を新規開発したほか、高温強度に優れるアルミ合金A2618材を採用することで剛性を高めた。また、高強度材の採用によりスカート部やピンボス周辺を肉抜き加工し、ピストンピンも短縮。ピストン352g/ピストンピン97gという軽量化と剛性の最適化を図った。
さらに外側の層は高荷重時の摺動に効果的なモリブデンコート、内側の層は高回転時の摺動に効果的なフッ素樹脂コートの2層式コーティングで低フリクションを追求。ピストンピンをオフセットし、ピストンのスラスト荷重も低減している。そのほか、スラスト荷重が強い部分のオイル穴数を減らしオイル潤滑を強化。オイルジェットのオイルをピストン中央部へ、オイルリング部のオイルをピストンピン部へ導くなど、低フリクションを実現している。
ボア&ストロークは純正の86.0mm×73.7mmに対し、86.5mm×73.7mm。ボアの拡大により排気量は2568ccから2599ccにアップ。圧縮比は8.7、許容回転数は7600rpmから8000rpmにアップしている。
価格は鍛造ピストンキットが19万0300円、ピストンピンキットが1万5180円。