[カーオーディオのこだわりポイント]電源…差は音にも? 配線にもこだわる

カーオーディオでは細かな部分にこだわると、楽しさが一層伸長していく。当特集では、その具体的なポイントを1つ1つ掘り下げて研究してきた。そして今回からは「アラカルト編」と題し、まずは「電源」について考察していく。

バッテリーの性能差は、音にも如実に現れる!?

カーオーディオシステムのサウンドクオリティを上げようとするときのポイントはいくつかあるが、「電源」もそのうちの1つだ。電気を確実に、そして安定的に確保できるか否かで、各ユニットの性能を引き出せるか否かが変わってくる。

さて、そのためにはどのような部分にこだわると良いのかと言うと…。筆頭に上げるべきは「メインバッテリー」だ。バッテリーの質が高いか否か、そして状態が良いか否かで得られるサウンドクオリティが変化する。

なお、カー用品量販店のバッテリー売り場に行くと、さまざまなモデルが並べられていて価格差も結構大きい。で、その価格差は性能差に直結する。バッテリーは価格が上がっていくほどに、充電性能が上がり耐久性も高くなる。つまりハイグレードなバッテリーの方が元気が良く、そして元気な状態が長続きしてくれるのだ。

カーオーディオシステムにおいては、そこのところが大きく音に効いてくる。バッテリーが元気なら、音の解像度も上がりハリも出てくる。

ちなみに最近は、バッテリーは酷使される傾向にある。アイドリングストップ車やハイブリッド車は言うに及ばず、それらでなくても多くのクルマに「充電制御システム」が搭載されていて、そうであるとバッテリーへの負担が結構重い。これはつまり、オルターネーターを動かす時間帯を減らして燃費を稼ごうとするシステムだ。結果、バッテリーが満充電されにくくなるので、性能の低いモデルでは特に、寿命が尽きるのが早くなる。そして、元気良く働ける期間も短くなりがちなので、音質性能も早めに落ちていく。

なので、システムの音質性能を上げたいと思ったら、バッテリーの質にもこだわるべきだ。バッテリー交換の際には、ある程度の上級モデルを選びたい。そうすることで、カーオーディオシステムをより良好なコンディションで動かせるようになる。

パワーケーブルの一例(チェルノフケーブル)。

内蔵パワーアンプシステムでは、電源配線もこだわりポイント!

続いては、電源配線について説明していく。「電源強化」に取り組もうと思うときには追加パーツを導入するのも1つの手となるのだが、その前に、配線にもこだわりを注入するべきだ。

なお、外部パワーアンプやパワードサブウーファーについては、取り付け時に手厚く電源配線が行われているはずなので、そうであれば特に手を加えなくてもOKだ。見直したいのは、メインユニットの内蔵パワーアンプでスピーカーを駆動しているときだ。もしその配線が純正ハーネスを使用している状態のままだとしたら、そこには“伸びシロ”が残されている。

ちなみに外部パワーアンプやパワードサブウーファーは、取り付け時に「バッ直」が実行される場合がほとんどなのだが、メインユニットに対してもそれを行うと、もう1ランクサウンドクオリティを上げられる。

「バッ直」とはつまり、メインバッテリーから電源を直接引き込むという配線方法だ。そしてこれを行うことで、より安定的な電力供給が可能となる。なにせ、純正の電源配線は他の電装品とも電源ケーブルを共有している。なので他の電装品が多くの電気を必要とするとき、メインユニットはそのあおりを食う。しかし「バッ直」すれば状況を変えられる。

で、その際には、使用するケーブルにもこだわりたい。こだわるべきポイントは、太さだ。カーオーディオ・プロショップに仕事を任せる場合そのあたりも抜かりなくやってくれるので心配はないが、電源ケーブルの太さは、使用するメインユニットの消費電力量と必要な長さに応じて変えるべきだ。十分な太さが確保されたケーブルを使用しないと「バッ直」のメリットが半減しかねない。

そして、プラス側の電源線だけでなくマイナス側のケーブルの交換も必須となる。こちらも基本的にはプラス側のケーブルとグレードや太さを合わせ、そして適切なアースポイントにしっかりとケーブルを固定することが肝要となる。

キャパシターの一例(M&Mデザイン)。

「キャパシター」があれば瞬間的な電力不足に対応でき、「レギュレーター」があれば…。

メインユニットに対しても外部パワーアンプに対しても電源配線を抜かりなく行ったならば、その次には追加ユニットの導入がこだわりポイントとなってくる。なお最近はさまざまな電源強化アイテムがリリースされてもいるのだが、代表的なのは以下の2つだ。1つが「キャパシター」でもう1つが「レギュレーター」だ。

では、それぞれの役目を説明していこう。まず「キャパシター」とは、瞬間的な電力不足に対処するためのアイテムだ。常に「キャパシター」の内部に電気を貯めておき、必要とされるときに瞬時に電気を外部パワーアンプ等へと送り込む。

なお瞬間的な電力不足は、常に起き得る。例えばビートの効いた音楽を大音量で聴くときなどには、ベースドラム(ドラムセットの中のもっとも口径の大きなドラム)が打ち鳴らされるたびに、電力が不足しがちだ。このように低音を鳴らすときにはたくさんの電気が必要となるので、「キャパシター」を導入すると特に、低音の鳴り方が変わってくる。

そしてもう1つの「レギュレーター(安定化電源)」とは、供給電力の電圧を安定させるためのアイテムだ。しかも電圧を任意に変えられる場合が多いので、12Vよりも少々高めに設定できる。

ちなみに言うと、カーオーディオ製品の多くは、12Vよりも少々高めの電圧のときにもっとも良いパフォーマンスを発揮できるように設計されている。つまり、カタログスペックどおりの性能を引き出そうと思っなら、14Vを少し超えるくらいの電圧が確保されている必要がある。「レギュレーター」を導入すれば、それが可能となるのだ。

なお「キャパシター」も「レギュレーター」も多くの場合、電気に乗っているノイズを除去する役割も果たす。その点でもこれらの導入は吉と出る。参考にしてほしい。

今回は以上だ。次回もカーオーディオにおけるこだわりポイントの解説を続行する。お楽しみに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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