きょうから日産・西川前社長の証人喚問…忘れかけていた ゴーン事件[新聞ウォッチ]

日産自動車の西川CEO(2019年5月)
  • 日産自動車の西川CEO(2019年5月)
  • 「Woven City」地鎮祭
  • 脱落したボーイング777型機の部品(米コロラド州)

1年以上も続いている新型コロナウイルスの感染拡大騒ぎなどで、すっかり忘れかけていた日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告事件だが、きょう2月24日から社長兼最高経営責任者(CEO)だった西川広人氏の証人尋問が始まるそうだ。

きょうの東京がコラム「核心」で「『物言えず』日産役員強調」などのタイトルで取り上げている。

それによると、ゴーン被告の役員報酬を実際より少なく有価証券報告書に記載したとして、金融商品取引法違反罪に問われた元代表取締役グレゴリー・ケリー被告の公判では、志賀俊之元COOなど日産役員ら7人が証言に立ったが、相次ぎ「元会長には何も言えなかった」と証言しており、検察側立証の重要な柱となる書類にサインを残していた西川氏が「何を語るのか」が注目されているという。

ゴーン事件の争点は、現在も支払われていない91億円が報酬に当たるか否かがポイント。検察側は2010年3月期から報酬の開示が義務化されたことで、ゴーン元会長がケリー被告に報酬の一部を後払いする方法の検討を指示したと主張。被告側は「確定した報酬はなく、記載の必要はなかった」と無罪を訴えている。

西川氏は捜査段階で「正確な意味合いを理解しないまま署名した」と説明したとも伝えられているが、特捜部は告発に基づき刑事責任について検討した結果、19年4月に西川氏を嫌疑不十分で不起訴処分としている。

また、昨年1月、レバノンに逃亡したゴーン被告は「事件は陰謀だ。西川氏ら多くの幹部が私を追い出すのに関わった」と主張しているという。西川氏の証人尋問では、水面下で進められ、捜査のきっかけとなった社内調査についてどのように説明するかも注目される。

2021年2月24日付

●JTB、1億円に減資へ、中小企業扱い、需要減財務改善急ぐ(読売・2面)

●トヨタ「未来都市」着工、ウーブン・シティ、自動運転、IT活用、静岡・裾野(読売・6面)

●緊急事態宣言解除を要請、関西3府県と愛知 政府に(朝日・1面)

●「物言えず」日産役員強調、ゴーン元会長報酬不正公判、西川前社長きょうから証人喚問(東京・3面)

●社説・調布陥没の波紋、リニア工事は大丈夫か(東京・5面)

●佐川、EVで宅配、軽7000台転換、CO2 1割減、30年めど(日経・1面)

●部品落下機と同一型エンジン、「777」日米韓で運航停止(日経・11面)

●立体駐車場CO2中毒続発、老朽化も原因「点検徹底を(日経・42面)

《福田俊之》

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