新車全て電動車の実現は2035年に…菅首相がより明確に提示

菅義偉首相は1月18日に始まった通常国会での施政方針演説で、国内販売車の電動化について「2035年までに新車販売で電動車100%を実現する」と表明した。これまで「2030年代半ば」とされてきた達成時期をより明確にした。

菅首相は咋秋、2050年にCO2(二酸化炭素)など温室効果ガスの実質排出ゼロをめざす「2050年カーボンニュートラル」の実現を掲げた。政府はこれを受け咋年12月に「グリーン成長戦略」を策定し、再生可能エネルギーの普及や水素社会の構築などとともに、全ての新車電動化を30年代半ばまでに実現すると掲げていた。

首相の今回の表明により、扱いを別途定めるディーゼルエンジン依存の普通トラックなどを除き35年までの全車電動化が動き出すことになった。電動車両は最も普及が進んでいるハイブリッド車(HV)をはじめ、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)が対象となる。

35年からはガソリンエンジンとディーゼルエンジンの内燃機関のみによる車両の販売はできなくなる。また、小型のバッテリーとモーターによるマイルドHVも電動車からは除外される見通しで、政府は今後、電動車の定義づけも進めることになる。

日本自動車販売協会の20年12月の「燃料別販売台数」統計によると、登録乗用車のHV(一部マイルドHV含む)やPHV、EVなどの電動車の比率は39.4%と、およそ4割だった。ただ、これは電動化が進んでいない軽自動車を除く統計であり、軽の乗用車を含めた電動車比率は約26%と、まだ4台に1台にとどまっている。新車販売の4割近くを占める軽自動車の電動化は、35年に向けた自動車業界の大きな課題となる。

海外では内燃機関のみの新車について英国は30年、米国のカリフォルニア州は35年から販売を禁止する方針としている。中国も35年をめどとして新車はHVやEVなどの環境対応車のみに規制する計画だ。

《池原照雄》

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