ルノーの名車『5』、EVで復活…電動化の方向性を提示

1972年に発売されたルノー5へのオマージュ

将来の欧州の量販クラスのEVを提示

ひと目でルノー5と識別できるデザインが目標

ルノー5(サンク)プロトタイプ
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ルノーグループは1月14日、コンセプトカーのルノー『5(サンク)プロトタイプ』(Renault 5 Prototype)を、フランスでワールドプレミアした。

1972年に発売されたルノー5へのオマージュ

同車は、ルノーの名車のひとつで、1972年に発売されたルノー『5』へのオマージュとして開発されたEVコンセプトカーだ。ルノー5は、フランス乗用車史上最多の生産台数を記録し、「クルマのジーンズ」と呼ばれたルノー『4』(1961年発売)の後継モデル。ルノー5は、機能性とデザイン性を兼ね備えた車として多くの人々に受け入れられ、ルノーを販売台数で欧州首位の自動車メーカーに押し上げた。

ルノー5には、高性能モデルの『5ターボ』(サンクターボ)も用意されていた。5ターボはルノー5をベースに、エンジンをミッドシップマウントに変更。WRC(世界ラリー選手権)のグループ4 参戦のホモロゲーションモデルとして開発されたモンスターマシンだった。

将来の欧州の量販クラスのEVを提示

EVコンセプトカーとして発表されたルノー5プロトタイプは、さらなる電動化に取り組むルノーの新しい方向性を示した1台だ。ルノーグループは、「ルノーリューション」プログラムの一環として、今後5年間の新戦略を発表した。この計画では、ルノーがテクノロジー、サービス、クリーンエネルギーのブランドになることを目指している。

ルノー5プロトタイプは、ルノーのデザインディレクターのジル・ヴィダル氏が率いるチームによって設計された。かつてのルノー5に触発されたデザインを採用する。ルノー5プロトタイプは、過去と再びつながり、インスピレーションを引き出して、単に複製するのではなく、それらの輝かしい時代の精神を見つけることを目指しているという。ルノーは現代的なアプローチで、ヨーロッパのEVをどのように民主化するかを、ルノー5プロトタイプで提示している。

ルノー5プロトタイプは、コンパクトなシティカーであり、100%EVのモダンな未来に適合するように開発されている。イエローのボディカラーはポップで、楽しさを表現した。ルノー5プロトタイプは、オリジナルのルノー5のデザイン要素を取り入れている。その現代的なアプローチは、さまざまな仕上げや素材に表れているという。

ひと目でルノー5と識別できるデザインが目標

ひと目でルノー5と識別できるデザインが目標という。ボディラインとフラッシュサーフェス処理、未来的なディテールを盛り込んだ。さらに、オリジナルデザインから採用されたスタイリング要素が、現代的な機能を隠している。たとえば、ボンネットのエアインテークは充電ハッチを隠し、テールライトにはエアロフラップが一体設計された。バンパーのフォグランプは、デイタイムランニングライトだ。サイドベント、ホイール、リアには、オリジナルの「5」のロゴが配されている。

フロントマスクとテキスタイルルーフは、家具の世界に着想を得ている。フロントとリアでは、「RENAULT」のロゴが光り、アクティブな印象を与えることを狙った。ドアミラーに配置されたフランス国旗は、フランスで開発されたことを強調する。ダッシュボードの小さなディスプレイにも、ロゴが表示される。

ルノーのデザインディレクターのジル・ヴィダル氏は、「ルノー5プロトタイプの設計は、伝説的なオリジナルモデルに基づいている。このプロトタイプは、都会的で、電気的で、魅力的であり、モダンな感覚を体現している」と述べている。

《森脇稔》

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