ルノーのBセグメントコンパクトカーの『ルーテシア』。1990年に登場した初代から数えて5代目となる新型は、エクステリアとインテリア、プラットフォームやエンジンに至るまでを一新している。
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アライアンス開発の新プラットフォーム&エンジン採用、価格は236万9000円より
ルノー・ジャポンは『ルーテシア』をフルモデルチェンジし、内外装やプラットフォーム、 パワートレーンを刷新。11月6日から販売を開始する。
新型ルーテシアは、装備の違いによる3グレードを設定。価格は「ゼン」(受注生産)が236万9000円、「インテンス」が256万9000円、「インテンス テックパック」が276万9000円となる。
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【試乗】一見「新型?」だけど中身は大幅グレードアップ…島崎七生人
「新型?」が、率直な第一印象。とはいえ聞けば欧州Bセグメントの販売台数1位(2019年)、初代から1500万台が売られ、フランス国内はもとより、世界中で最多販売台数を誇るルノー車でもあるという『ルーテシア』。イメチェンの必要がなかったというより、そうそう変える訳にはいかなかったのだろう。
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【試乗】R.S.が無くてもヨシ、一気に3世代ぶん進化した…中村孝仁
とりあえずR.S.が無くても我慢できる
ルノーといえば、R.S.(ルノースポール)を頂点に高性能モデルがラインナップされているイメージが強く、実際ルノー・ジャポンはそうした訴求をしてきた。しかし今回の『ルーテシア』、ヨーロッパのCO2排出量に対する厳しい制限からその排出量が多くなるR.S.はどうやら計画が無いらしい。
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Bセグのサイズと燃費、Cセグ並みのパフォーマンスでダウンサイザーも狙う
ルノー・ジャポンは5代目となるBセグメントコンパクトカー、『ルーテシア』の導入を開始した。新型プラットフォームを採用しADASも充実したものになった。
デザインが大きな戦力
1990年、『5(サンク)』の後継車としてデビューしたルーテシア(欧州名『クリオ』)は、その後累計で1500万台販売。そして4代目となる先代ルーテシアは欧州Bセグメント6年連続ナンバーワンを記録し、ヨーロッパ全体の乗用車販売台数ではナンバー2(ナンバー1はVW『ゴルフ』)というヒット作で260万台を記録した。
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【試乗】外観を上手く受け継ぎ中身を大革新 王道のモデルチェンジ...河西啓介
僕が知る限り、フランス人は欧州で最も「小さいクルマ」が好きな国民である。その証拠にフランスは自動車先進国にもかかわらず、高級車やスーパーカーなどのメーカーがない(例外的にブガッティのような超エクスクルーシブなブランドはあるが)。
それは「クルマは道具であり、必要にして十分であればいい」というフランス人の思考の表れだろう。だからこそフランスは「小さいクルマ」造りに長けている。高性能で高品質なドイツ車や日本車であっても、ことコンパクトカーに関してはフランス車には敵わないのではないか、と思う。