それでも半導体需要は全体として底堅いものがあり、20年は一旦落ち込むものの、25年には年率8%増の成長を予測。特にSoCについてはADASの牽引により12%増を予測しているという。その中でルネサスならではの価値となりそうなのが、「デジタル」「アナログ&パワー」の2つの製品軸を持っていることだ。これを活用して、自動車メーカーやサプライヤーからのニーズに効率的に対応して競争力を高めていく考え。特にルネサスはCOVID-19後に向けた新たなソリューションとして「Easy to Start」を掲げる。
その柱となるのが、標準のハードウェアやソフトウェア、開発ツール、ドキュメントで構成した「スケーラブルな標準製品(Easy to Use)」、組織的なエコシステムやエンジニアのコミュニティー、コンテンツやレファレンスキットなどの「付帯サービス(Easy to Develop)」、web経由のアクセスや教育プログラムを提供する「情報へのアクセス(Easy to Access)」の3つだ。これらが開発者向けに使いやすい環境を提供できるのがルネサスならではの価値そのものになるというわけだ。