巨大貨物飛行機、ドリームリフターの機内を公開…MINIなら80台?

1000機目となるボーイング787の主翼を積み込む「ドリームリフター」
  • 1000機目となるボーイング787の主翼を積み込む「ドリームリフター」
  • 「ドリームリフター」がセントレアに飛来するのは週6便。運航は米国のアトラスエアーが担当する
  • カーゴスペースは長さ30m、高さと幅は各7mと巨大。後端を臨むとまるでトンネル内にいるようだ
  • ボーイング ジャパン ドリームリフターオペレーション サイトリーダーの坂本正行氏に立っていただき、カーゴスペースの広さを測った
  • この日、米国へ輸送されるB787の主翼がスタンバイされていた
  • 積み込み作業を行うローダーには、1000機目となる記念の横断幕が飾られていた
  • 後端の胴体部分は「モバイルテールサポート」によって慎重に閉じられていった
  • この日説明に立ち会ったボーイング ジャパンのドリームリフターオペレーション サイトリーダーの坂本正行氏(左)と、コミュニケーションディレクターのロブ・ヘンダーソン 氏

アメリカの航空機メーカーであるボーイングは2月12日、航空機の部品を運ぶ巨大な専用貨物機、ボーイング747LCF型「ドリームリフター」の内部を、中部国際空港セントレアにおいて報道関係者に日本で初めて公開した。

ボーイング787型機の1000号機目の主翼が米国工場へ輸送されることを記念した。この主翼は名古屋市近郊にある三菱重工業が製造したもので、既にスバルが製造した中央翼や川崎重工業が製造した前部胴体は輸送済み。この日は1000号機目の部品が送られる最後の便だった。主翼はボーイング787-10向けのもので、10日に三菱重工で完成し、船でセントレアまで運ばれた。

ボーイングによれば、787型機の約35%を中部地域の日本企業が製造している。セントレアからドリームリフターで運ぶ輸送先は、最終組立工場がある米ワシントン州エバレットとサウスカロライナ州ノースチャールストンの2カ所のいずれかで、今回の主翼はノースチャールストンへ送られた。

そのボーイング787型機のパーツを輸送するために製造されたのが「ドリームリフター」だ。旅客機であるボーイング747-400型機をベースに輸送能力を拡張したもので、カーゴスペースを確保するために機体の上部を改造。胴体部分が大きく膨らんでいるのが特徴で、遠くから見てもすぐに「ドリームリフター」であることがわかる。

カーゴスペースは長さが約30メートルあり、高さと幅は共に約7メートルになる。積載能力はベースモデルの貨物仕様、ボーイング747-400Fの約3倍。ボーイングジャパンのコミュニケーションディレクター、ロブ・ヘンダーソン氏によれば、「MINIクーパーなら80台入る」ほどの容積に相当し、世界最大規模の貨物輸送機になるという。運航は米国のアトラスエアーが担当し、セントレアには現在週6便が飛来。パイロットは3名が乗務する。

貨物室に入るとその巨大さを実感できる。貨物を積載するのに後端を開いている状態で内部を見学したが、高さ7メートルは建物で言えば3階建てに相当。機内はまるでトンネルの中にいるような感覚に陥る。フロアの左右には荷物を載せたパネル(パレット)を運び入れるためのレールが引かれており、貨物パネルを固定するロック機構も備わる。

積載作業は専用の巨大なローダーが使われ、日本で作られた主翼や胴体などのパーツをゆっくりと積み込んでいく。今回の積み込みではローダー側に1000機目の出荷を祝う幕が飾られていた。胴体後方部分の開閉は「モバイルテールサポート」と呼ばれるこれまた専用の車両を用い、こちらも慎重にゆっくりと閉じられていった。

ボーイングジャパンのドリームリフターオペレーション・サイトリーダーの坂本正行氏は、「今日で記念すべき千号機の出荷となった。これからも安全な輸送ができるよう気持ちを新たにした」と話し、また、「貨物便は夜に離着陸することが多いが、『ドリームリフター』は昼に飛んでくることが多いので、展望デッキからその姿をぜひ見学していただきたい」とも述べた。

この日も「ドリームリフター」は5Y4531便として運航。午後4時20分過ぎに移動を開始し、同30分過ぎに目的地の米サウスカロライナ州へと飛び立って行った。

《会田肇》

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