テスラ(Tesla)は11月21日、同社初の電動ピックアップトラック、『サイバートラック』(Tesla Cybertruck)を、米国カリフォルニア州ロサンゼルスで初公開した。
テスラは2016年7月、今後の経営計画を示した「マスタープラン パート2」を発表した。その中で将来、電動ピックアップトラックを開発する意向を示していた。
今回、初公開されたサイバートラックとは、「サイバーパンク」(Cyberpunk)に由来するネーミングだ。サイバーパンクは1980年代、サイエンス・フィクション(SF)の新ジャンルとして登場し、映画『ブレードランナー』がサイバーパンクの先駆け的作品と言われている。
従来のピックアップトラックとは全く異なるデザイン
サイバートラックの開発のテーマは、「スポーツカーよりもパフォーマンスが高く、トラックよりも優れたユーティリティ」だ。サイバートラックは、トラックの実用性とスポーツカーの性能を備えた設計が特長になる。サイバートラックは、高い耐久性と汎用性、動力性能を持ち、オンロードでもオフロードでも優れた性能を発揮するように設計されている。
テスラ・サイバートラックデザインは、従来のピックアップトラックとは全く異なり、非常に斬新だ。真横から見ると、三角形に見えるデザインとした。また、ヘッドライトとテールランプは、それぞれ横一列につながっている。
サイバートラックには、耐久性と乗員保護性能を追求した強固なボディシェルを導入する。すべてのコンポーネントには、高強度の冷間圧延ステンレス鋼を使用した。装甲ガラスも採用されており、優れた強度と耐久性を備えている。テスラによると、ボディはほぼ貫通不可能という。
初のトリプルモーター仕様は航続805km以上
サイバートラックには、シングルモーター+リアホイールドライブ、デュアルモーター+オールホイールドライブ、トリプルモーター+オールホイールドライブの3種類のEVパワートレインが設定される。このうち、3個のモーターを搭載するトリプルモーター+オールホイールドライブ仕様は、『モデルS』や『モデルX』など、テスラの既存の市販EVにはないサイバートラックだけのシステムだ。
シングルモーター+リアホイールドライブ仕様の場合、0~96km/h加速6.5秒以内、1回の充電での航続402km以上の性能を持つ。デュアルモーター+オールホイールドライブ仕様では、0~96km/h加速4.5秒以内、1回の充電での航続483km以上だ。トリプルモーター+オールホイールドライブ仕様の場合、0~96km/h加速2.9秒以内、1回の充電での航続805km以上の性能を発揮する。
充電は自宅をはじめ、最新のV3テクノロジーを含む1万4000か所以上のスーパーチャージャーネットワークが利用できる。EVユーザーの長距離走行を支援している。テスラ・サイバートラック
17インチの大型タッチスクリーン
インテリアは、フロント3席、リア3席の最大6名乗車が可能だ。後席の下には、収納スペースを備えている。ダッシュボードには、ステアリングホイールと17インチの大型タッチスクリーンのみが配置されるシンプルなデザインだ。17インチの大型タッチスクリーンには、新開発のユーザーインターフェイスを備えている。
荷台には、ロック付きのカバーが装備されており、ツールボックスやスペアタイヤなどが積載できる。最大積載量は1587kgだ。
アダプティブエアサスペンションを採用した。サスペンションを上下に100mm動かして、車高を調整することが可能だ。このセルフレベリング機能により、乗降性を引き上げ、荷台への積載性も高めている。I'm gonna tell my kids this is the first pick-up pic.twitter.com/RyNcYfIZ33
— Tesla (@Tesla) November 23, 2019
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